＊ ページ17
座席はボックスシートになっていて、そこに向かい合って座っていたら、乗務員さんからお弁当が出された。
「え？」
「予約出来るっつーから予約しておいた」
さすが用意周到……
「わぁ！美味しそう」
「写真で見た通りじゃん。うまそ」
お弁当を広げると、彩り豊かなお野菜にお肉に海鮮に。
ついでにビールまで運ばれてきて、驚く。
お昼から飲むの。
「１本だけ。いいだろ？」
「ま、旅行の醍醐味ですよね」
「そうそう」
嬉しそうに笑う部長にまさかのお酌をしてもらい、少し恐縮しながらも飲んだその地ビールは、とても美味しくて。
「甘くて美味しい……」
「なぁアレやってよ」
「アレ？」
「二宮が言ってた、ぷはぁぁぁ〜ってやつ」
「だから！二宮の嘘を信じないでくださいって！」
景色は自然豊かな景色へと移り替わり、海や緑がとても綺麗。
初めて来たこの南の地に、心が躍らないわけない。
「温泉もすっごく楽しみです」
「うん、気に入ってくれればいいけど」
「今まで、ぜーんぶ私の中で正解ですよ」
「そう言ってくれて何より」
部長とお昼からお酒を嗜み、雄大な景色を見る。
はぁ〜幸せ。
多分温泉に入ったらもっと幸せ。
湯布院について、タクシーで旅館まで向かう。
時刻はもう１７時ごろ。
大浴場に行って、夜ご飯食べて、あとは……んふふ。
何てちょっとやましい事を考えているうちに、旅館に着いた。
「わ、結構山の上なんですね」
「うん。山のホテルって名前に入ってるしな」
「本当だ」
緑が多い入り口を抜けて入ると、綺麗なフロントに着き部長がチェックインをしてくれている。
本当に何から何まで。
申し訳ない気持ちと、次は何が待ち構えているんだろう？というワクワクした気持ち。
「行くぞ」
仲居さんと一緒に向かった部屋は、これ本当に２人部屋？というサイズの和洋の部屋に、大きなダブルベッド。
そして……
「きゃ、客室露天風呂……」
「ん」
いつのまにか仲居さんは部屋から居なくなっていて、後ろから部長に抱きしめられた。
部長の息が耳にかかる。
「一緒に入ろうな」
「……は、い」
客室付きの露天風呂と思えないサイズの露天風呂だ。
緑が生い茂り、岩で出来た浴槽はかなり広い。
部長がちゃんと下調べをして、私と一緒に入りたいって思ってこの部屋を取ってくれた。
何だか色んなことが頭を過ぎって、泣きそうになる。
……本当、私っていつからこんなに泣き虫になったんだろう。
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
