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浅村さんと二人、生徒指導室でお説教を喰らうも全然言葉は頭に入ってこなくて。
御幸先輩がこの事実を知ってしまったらどうなるんだろうと、そればかり考えていた。
あのネックレスだって、きっと浅村さんにあげる予定の物だったはずだ。
あんなに一生懸命、探していたのに……
そう思うと何故か涙が滲んできて、必死に泣くのを堪えていた。
三十分近く怒られ続け、やっと解放されて生徒指導室から出るとーー
「こんなめんどくさいのに付き合うのはほんと懲り懲り。もう必要ないから一也はあげる」
そう吐き捨てて歩いて行った。
あげるだなんて…御幸先輩は物なんかじゃない。
そう簡単にそんな言葉言わないでほしい。
浅村さんが見えなくなった後、堪えていた涙が溢れてきて立ち尽くしたまま泣いていた。
御幸先輩には絶対にこの事言えない……
その場から動けないでいると、話を聞いてきたのか高島先生がやって来た。
泣いてる私を見て少し驚いていたけど、みんなに迷惑をかけてしまったので当然少し怒られて。
部活にもだいぶ遅れちゃったし、急いで涙を拭いて監督の所に謝りに行った。
監督にも当たり前だけど注意されてへこんだけど、練習に支障がでないように一生懸命動いた。
御幸先輩に何かきかれる前に帰ろうと急ぐも、やっぱり捕まってしまって。
真剣な表情の御幸先輩に嘘なんてつきたくなんてないんだけど……
傷つく顔が見たくなくて真実なんて言えない。
一向に口を開かない私に痺れを切らしたのか、少し怒った様子でその場を後にする。
何でもないなんて嘘ついてごめんなさい、胸の中で何度も御幸先輩に謝っていた。
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HIKARU(プロフ) - 蝶乱さん» コメントありがとうございます^^ 頑張ります!! (2020年3月5日 17時) (レス) id: e2128e8a6d (このIDを非表示/違反報告)
蝶乱(プロフ) - はじめまして!全然読みにくくなんてありません!むしろ面白くてめちゃくちゃ更新を楽しみにしおります!第2目も頑張ってください (2020年3月5日 12時) (レス) id: f2a4c0900f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月1日 13時