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初めて入った寮の部屋の中が新鮮で辺りを見回すと見覚えのある物を誰かの机の上に発見した。
あれって確か、マフィンのラッピングの飾りにつけたリボンだ。
特徴的な柄のリボンを使ったから間違いない。
「ねえ、ここって秀明君の部屋?」
「秀明君!?!?」「え?」「まさかの名前呼び?」
秀明君以外には口を揃えて驚かれて、本人は照れながら慌てている。
「別に深い意味はないから!!ただお互いを下の名前で呼び合ってるだけ…何か文句ある?」
いつもは温厚な秀明君の少し怒ったような言い方に、あの煩い沢村君が静かになった。
秀明君って普段すごく優しいから、少しだけ怒っただけでもすごい効き目あるんだなと感心する。
「ちなみにAちゃん。ここは沢村の部屋だよ。正確に言えば、倉持先輩と増子先輩の部屋でもある」
じゃあ、あの机は倉持先輩の机?
わざわざリボン取っといてくれてあるの?
「沢村君、あの机って倉持先輩だよね?」
「そうそう!!よくわかったな!」
「あのリボン…」
机の方を指差すと、沢村君がハッとした顔でーー
「あのマフィンの正体Aだったのか!!」
「どういうこと?」
「内緒で一つ食ったんだよ。そしたらバレてさ、すげー怒られて関節技もろ喰らわされた……」
うそ…意外。
あのマフィンをそんなに倉持先輩が大切にしてくれてたなんて思いもしなかった。
「大事にリボンまで取ってるから、てっきり彼女かなんかから貰ったものかと思ってたんだけどな!」
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HIKARU(プロフ) - 蝶乱さん» コメントありがとうございます^^ 頑張ります!! (2020年3月5日 17時) (レス) id: e2128e8a6d (このIDを非表示/違反報告)
蝶乱(プロフ) - はじめまして!全然読みにくくなんてありません!むしろ面白くてめちゃくちゃ更新を楽しみにしおります!第2目も頑張ってください (2020年3月5日 12時) (レス) id: f2a4c0900f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月1日 13時