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今まで話を聞いてもらっていた東条君と倉持先輩にはちゃんと報告した。
御幸先輩への気持ちが残っていないなんて言ったら嘘になるけどーー
でも、少しずつ忘れていけたらいいな…
「ほらよ」
「うわっ」
部活が終わって自動販売機の前を通れば、また倉持先輩が何か買っていてジュースを投げてきた。
あ、危ないな…!!
投げられたジュースを受け取ればぶどう味の炭酸で、またぶどうだ。と思うと笑いが溢れた。
「何笑ってんだよ」
「ぶどう味好きなんですね」
「……前ぶどう飲めるつったろ」
まさか私が飲めるのに合わせて買ってくれたの?
倉持先輩って意外とこういう優しいとこあるよね。
少し照れてるようにも見える表情がまたおかしくて、クスッと笑えば頭をグシャグシャしてきた。
「先輩がせっかく買ってやったんだぞ、そこはありがたくいただくもんだろーが」
「わー!ちょっ…頭!わ、わかってますよ!ありがとうございます!!」
私の頭がボサボサなのを見て、ヒャハハとおかしそうに笑ってますけど…
やったの自分じゃないですか。
だけど、こういう所に私は何度も救われたし本当に助けられたと思う。
「倉持先輩、色々とありがとうございました。先輩がいてくれて本当によかったです」
改めてお礼を言い、深々と頭を下げてから倉持先輩の顔を見ると、
自動販売機の光で照らされている、驚いた顔で真っ赤になってる先輩と目が合った。
「な、何だよ急に!!」
「感謝の気持ちはちゃんと伝えないと…自分の気持ち伝える大切さを沢村君から学びました」
「何であのバカが出てくんだよ!」
久々に二人で笑い合っているとーー
「Aさん暗いから送るよ」
部屋着に着替えた東条君が立っていた。
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HIKARU(プロフ) - 蝶乱さん» コメントありがとうございます^^ 頑張ります!! (2020年3月5日 17時) (レス) id: e2128e8a6d (このIDを非表示/違反報告)
蝶乱(プロフ) - はじめまして!全然読みにくくなんてありません!むしろ面白くてめちゃくちゃ更新を楽しみにしおります!第2目も頑張ってください (2020年3月5日 12時) (レス) id: f2a4c0900f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月1日 13時