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「………知ってる。けど、お前の気持ちには応えてやれない。俺なんかじゃなくて他の奴好きになれ」
「……わかってます…」
わかりきった事だったけど、やっぱり振られて。
絶対に泣かない、泣かないと思いながら必死に涙が出てくるのを我慢する。
「…どうして俺なんだよ」
第一印象は、かっこいい人だなって。
それに、よく周りのこと見てる人だなって思った。
自分をちゃんと持ってて、結構きつい事も言うけどそれもその人のことを思っての事だったし。
それに野球やってる時の笑顔も素敵でーー
自分には無いものを持ってる人だと思ったら、どんどん惹かれていったんだ。
気づいたら目で追ってて、いつの間にか好きになっていた気がする。
「教えません…」
初めて異性の人を好きになったから、最初この気持ちに戸惑ったけど……
友達に話したら、この気持ちの正体は間違いなく恋だと教えてくれた。
「ぷっ、教えないってか」
早くこの場から離れたい。
御幸先輩と一緒にいるのが苦しい。
「あの…御幸先輩。好きじゃなくなるように頑張りますから…もう迷惑かけません…」
「本当に本当に大好きでした」
「それと、湿布ありがとうございました」
言いたい事を全て伝えて、保健室から出る。
もし私が浅村さんより先に御幸先輩に出会って告白してたら付き合えてたかな?
もし御幸先輩に彼女いなかったら、私が彼女になれた可能性ってあったのかな?
もう終わったのに、気持ちちゃんと伝えたのに、振られたのに、忘れなくちゃいけないのに…
保健室から出て誰もいない教室に行き声を押し殺して
一人で泣いた。
ちゃんと忘れよう…もうこんな辛い思いはやだ。
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HIKARU(プロフ) - 蝶乱さん» コメントありがとうございます^^ 頑張ります!! (2020年3月5日 17時) (レス) id: e2128e8a6d (このIDを非表示/違反報告)
蝶乱(プロフ) - はじめまして!全然読みにくくなんてありません!むしろ面白くてめちゃくちゃ更新を楽しみにしおります!第2目も頑張ってください (2020年3月5日 12時) (レス) id: f2a4c0900f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月1日 13時