*《3》 ページ30
To White Lily.
急に手紙なんて、びっくりしただろ。
ごめんな。
でも、今度はお前から会いに来てほしくて、この手紙を書いたんだ。
初めてカフェで会った時の事、覚えてるか?
あの時、「また来たい」って言ってくれたの、嬉しかった。
だからオレも、また会いたいって思ったんだ。
……なあ、A。
今度はカフェじゃなくてさ。
オレのいる所まで来てくれないかな。
あの森に行ったら、必ず会えるから……。
*
…………。
そのお手紙には、書いた人の名前がありませんでした。
でも、誰からなのかはすぐに分かります。
だって、カフェの事を知っているのは、あの人しかいないんですから。
「会いに行って、いいんだよね……」
部屋の中で一人、窓の外の空を眺めながら。
その星空には雲がかかっていて、まるでこれから起こりうる出来事を予言しているかのよう。
それが何なのかは私には分かりませんが……。
でも、あの店員さんに会えるのなら、きっと素敵なことに違いありませんよね。
「……明日は雨が降るんでしょうか」
そのたくさんの星たちが雲に隠れている様子は、明日の天気を予想させるに充分なものでした。
雨が降るのは、"素敵な不思議"との前兆。
そういえば、あのカフェに行った日にも雨が降っていたっけ。
やっぱり、明日は何かとってもいい事が起こるんですよ。
店員さんに会うなら、明日しかない。
もし雨が降ったら、傘を置いてあの森まで出かけましょう。
会って、たくさんお話して、もしルチさんが許してくれるなら私の部屋にも呼びましょう。
かばんにお菓子を詰めて、枕元に置く。
これは明日、店員さんと食べるものです。
お菓子を一緒に食べながらお話できたら、どんなに楽しいことでしょう。
今からでも楽しみで仕方ありません。
わくわくする気持ちを抱えて、私はベッドに入ったのでした。
……おやすみなさい。
To be continued...
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愛里(プロフ) - この小説大好き。もっと挿絵を増やして欲しい!Twitterフォローしたよ。 (2018年9月2日 16時) (レス) id: 95c5af7e07 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - 悠真さん» ありがとうございます!!!!そう言われると私も好きになります!!!!(最敬礼!!!!!)(もちつけ) (2017年12月27日 21時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
悠真(プロフ) - 好きです……ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2017年12月27日 0時) (レス) id: 238371ad35 (このIDを非表示/違反報告)
レウィシア(プロフ) - 李暗さん» バレてしまっては仕方ない。← (2017年12月26日 15時) (レス) id: b8b95089d5 (このIDを非表示/違反報告)
李暗 - まじめな顔で面白い事をする鬼神様…第2期…鬼灯ですか? (2017年12月26日 13時) (レス) id: 32a03187a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レウィシア | 作成日時:2017年11月19日 1時