50話 ページ1
杉元「何やってんだあいつら」
谷垣「報酬の交渉だ」
『報酬?』
谷垣「鯉登少尉が移動するのに歩きたくないから、エノノカの爺さんを雇って犬ぞりで我々を運んでもらおうとしている」
『そろばん弾いてる…』
杉元「あの子も小さいのにしっかりしてるなぁ…」
『犬ぞり借りられたみたいだな』
鯉登「A、こっちに乗れ」
『?…はい』
鯉登「私の後ろだ」
『失礼します』
鯉登少尉の腹部に腕をまわした
鯉登「…よし、行くぞ」
月島さんが何も言わず僕の後ろに乗った
鯉登「月島はあっちだ」
杉元たちの方を指差した
月島「あっちはもう乗れそうにないです」
鯉登「こちらは私とA専用にする」
『?ヘンケが乗っています』
月島「鯉登少尉殿に犬ぞりを操縦するのは無理です」
鯉登「きええ!!」
杉元「何もたもたしてんだ!早く行くぞ!」
***
エノ「アイヌの女の子と3人の男、ここのロシア人の村のこと聞いてたって」
杉元「この村?じゃあ立ち寄った可能性は高いな」
谷垣「あの建物が村で唯一の酒場らしい」
『酒!?』
杉元「飲んでる暇ない、だめ!」
『ぶーーー』
月島「のどかな農村だと思って気を抜くな」
酒場に入ると男が数人酒を飲んでいた
店内は静かだ
月島すんが店主に写真を出してロシア語で聞いてくれている
1人の男が杉元に突っかかってきた
杉元「何言ってるかさっぱりわかんねえぞ酔っぱらい、俺に触ったらぶっ飛ばすとこいつに伝えろ、月島軍曹」
男は杉元の胸ぐらを掴んだ
その瞬間杉元は殴る
殴り返されたが二発で倒した
杉元「ここはダメだ、酔っ払いしかいねえ。近所に聞き込みに行くぞ」
『杉元、大丈夫か?』
片方の鼻を押さえて、もう片方の鼻から血を出す
杉元「ああ、大丈夫だ」
チカ「エノノカがなんか叫んで走ってくるよ」
エノ「イ…イヌ盗られた!!」
『え!?』
エノ「ロシア人話しかけてきて、すごくたくさん話すおしゃべり!その人いなくなったらイソㇹセタの紐切られてた」
月島「おしゃべりロシア人も仲間だろう。よくある盗人の手口だ。そいつを探そう」
エノ「あ!おしゃべりロシア人だ!」
杉元「あいつ?」
1人の男がこちらに近づき、何か言ってる
多分ついてこいって言ってんだ
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作者名:八咫烏 | 作成日時:2022年4月21日 14時