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しかし、永瀬くんが教室で話しかけてくることは滅多になかった。
目が合えばおはよう、バイバイと挨拶はするし、平野くんを交えて少し雑談をすることもあった。
けれどみんなが部活でいなくなった教室で二人で話したり、一緒に帰ったりだとか、そういうことは全くない。
つまり、アピールする暇がない！
そりゃあ委員会がないと話すことはないけど、二人きりになれそうなシチュエーションで話しかけるとあっさりと上手に流されてしまうのだ。
永瀬くんは、私が好きな人に永瀬くんといるのを見られたくないと思っている。のかもしれない。
単純に私と話す理由がないだけかもしれないけど。……それだったら普通に傷つくけど。
そんなこんなであっという間に二週間が過ぎ去って。
金曜日、定期委員会の日になってしまった。
帰りのHRが終わると、ペンケースを持って教室を出ようとする永瀬くん。
思わず追いかけていた。
「永瀬くん！」
声をかけると、永瀬くんはぴたりと足を止め、ゆっくりと振り返る。
丸くて色素の薄い瞳が、私の視線とバチリと絡んだ。
どきりと心臓から音が鳴る。
この感覚も二週間ぶりで、いとおしい。
「一緒に委員会行かない？」
私が問いかけると一瞬目を伏せ、軽く頷きながら口角をあげた彼に、小走りで駆け寄る。
隣に並ぶと、どちらからともなく歩き出した。
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結愛(プロフ) - 突然すみません。以前他の方の小説を書かれていませんでしたか...？久しぶりに来てみたら大好きだった作品がなくなってしまっていて、頼さんをお気に入り登録していたのでもしかしたらと思いまして...。人違いやご不快に思われたらすみません。 (2020年7月23日 3時) (
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月4日 23時
