捜索とマグル ページ10
「───産まれた！」
卵を受け取ったニュートの手のひらで、ぴぃと小さな声がする。群青の小さな蛇───オカミーの雛からは、泣き声以外の言葉は無い。
生まれたての子は誰だって、どんな言葉も知らないのだ。メラは動物本来の鳴き声が聞けるこの瞬間がとっても好きだった。
杖をくわえたまんまのニュートとメラは思わず目を見合わせて笑う。続いて丸い男に視線を移す……ものの、彼はぽかんとしたまま状況を飲み込めて居ないようだ。
「何なんだ……？……お嬢ちゃん？」
「私じゃないわ、マスターよ。私じゃこんなこと出来ないもの」
「
娘じゃないのか、と言う素朴な疑問を、一言目で即座に黙殺する。黄色の瞳の瞳孔を自在に縦に開くのは、メラの得意技だった。
彼女に
階段上、銀行のアトリウム。瞬間移動したさっきの立ち位置。指で現在地と向こうを交互に指し、どうやっても辿り着けない筈の場所であると認識した瞬間に、彼の顔には困惑の笑みが浮かんだ。
笑い飛ばしてしまいたかっただけかもしれないけれど。
「あそこにいたよな、俺。──確かに、あそこに──いたよな？」
「居たわ、ごめんなさい」
「これって謝罪される事？……それとも今からの事？」
「多分どっちも」
ニュートが騒がしすぎるトランクにオカミーの雛を入れるのを眺めつつ、メラはフォローにも成らないフォローを入れる。
動物達に話しかけるニュートがマグルを半ば放置して階段を降りていくのだから仕方ない。
……いやでもどうして、ニュートは動物の言葉が分からないわりにしっかり会話を成立させてしまうのか。何で動物達も分からない言葉なのに通じているのか。
思うようにニュートの役に立てないのは、彼の経験と愛情で補った動物達との対話に負けてしまうからだ……
あわや拗ねる方に思考が飛んで行きかけたメラに、ポウトラックルのピケットが《その人だれ？》と問い掛ける。
「マグルの巻き込んじゃった人よ。」
彼女はやけくそで答えるが、やはりと言うべきか。ピケットは《だれ？》と繰り返すばかりで通じない。
───やっぱり動物の言葉練習する！
頬を大きく膨らませたメラに、丸い男は一瞬びくりと体を震わせた。彼はもはや何でも怪奇現象に見えるらしい。
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みかこ(プロフ) - るとさん！読んでくれてありがとう(涙)やっちゃった……こう言うのは勢いだよね((ジェイコブさん良いよね！めっちゃええ人……(尊い)むらむら更新だと思うけどのんびり頑張るね(゜∇^d)本当にありがとう！ (2018年12月19日 8時) (
レス) id: 243d49e4e1 (このIDを非表示/違反報告)
木兎宮ると(プロフ) - おお！ついに公開したのだねっ！！（歓喜）ニュートも好きだけど、ジェイコブさんが本当に好き（尊い）ので沢山出しておくれ…（願望）無理せずに更新頑張ってd(￣ ￣) (2018年12月18日 19時) (レス) id: 68f0c4b0f7 (このIDを非表示/違反報告)
みかこ(プロフ) - 衛さん» わああ衛さんまで駆け付けてくださって……感謝の言葉が見つかりません嬉しいです(つД｀)ジェイコブさんも大好きなので絡ませて行きたい……ゆるっと頑張りたいと思っておりますので気力続く限りお付き合い頂ければ幸いです(涙) (2018年12月17日 0時) (レス) id: 243d49e4e1 (このIDを非表示/違反報告)
みかこ(プロフ) - アイカ@低浮上さん» イメログからありがとうございます！何だか絵だけじゃ物足りない気がし始めてしまって……あれよあれよと勢いで公開してしまいました汗お褒めの言葉までありがとうございます！精進します( ；∀；) (2018年12月17日 0時) (レス) id: 243d49e4e1 (このIDを非表示/違反報告)
みかこ(プロフ) - アバンギャルド・マボさん» マボ様に読んで頂けたなんて幸いです(涙)そして恐縮でございます汗応援ありがとうございます！自分なりに頑張ります( ´∀｀) (2018年12月17日 0時) (レス) id: 243d49e4e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかこ | 作成日時：2018年12月16日 20時
