僕らのGuardian ［BTS］

SP No.25 ページ28

「はぁ・・・・・」






SP専用の車に乗り込むと自然と出てしまった溜息。





いや、必然だな。





ソンモ「お疲れ様(笑)」





いつもなら癒されるソンモ先輩の笑顔も今日の私には効果がないようだ。





「仕事らしい仕事まだしていないのに何ですかねこの疲労感」





ソンモ「お仕置きは回避出来たの？」





「いえ、残念ながら(笑)」





ユナク先輩のお仕置きは鬼畜極まりないで有名だ。





以前ユナク先輩が指揮を執る任務のメンバーになったとき、ユナク先輩の指示を仰がず行動した挙句、怪我をしてしまったことがある。





まだ当時半人前の私は依頼主から女性のSPが就くことで酷く罵られ、頭にきて早く一人前になりたくて躍起になっていた。





怪我は左腕を3針縫う程度ですんだけど、自分勝手な行動のせいでチームに迷惑をかけただけではなく、その顧客から次の依頼はくることはなかった。





ヒチョル主任から当然こっぴどく怒られ、ユナク先輩も監督不行届として始末書を提出しなくてはいけない事態になってしまった。





ユナク先輩に申し訳なくて土下座する勢いで謝った。





「この度は勝手な行動によりチームに迷惑をかけてしまい大変申し訳ありませんでした！」





ユナク「怪我の具合はどう？」





「ほぇ？」





怒ると鬼畜極まりないのでは？
もしかして心配してくれてる？





ユナク「だから怪我の具合はどうなの？」






「怪我はかすり傷程度なので大丈夫です！」





ユナク「縫ったんでしょ？」





「この程度ならへっちゃらです！」





ユナク「そう・・・・・」





あんなに迷惑かけたのに怪我を心配してくれるなんてどこが鬼畜なんだよ！
誰だよユナク先輩が鬼畜だって噂したやつ！





だけど次の瞬間、ユナク先輩は唇をキュッと上げ不敵な笑顔を見せた。





ユナク「じゃぁ問題ないね(笑)」





「え？」





ユナク「これから一ヶ月、昼休みになったら10分以内に1階のコーヒーショップでモカフラペチーノを買ってきて。もちろん階段でね(笑)」





「えっと、ここ10階ですけど・・・」





ユナク「ん？足は怪我してないんだよね？何か問題ある？」





みなさま訂正致します。
ユナク先輩はやはり鬼畜でした(泣)




「・・・・・ありません」

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