僕らのGuardian ［BTS］

SP No.1 ページ1

マジで今日はついてない。





母親の再婚で日本から韓国に移り住んで10年。
この10年間で一番ついてないかもしれない。





毎朝欠かさず飲んでいるバナナウユを買いにコンビニへ行けど駅の売店へ行けど売り切れだしお腹減ったし。





電車に乗れば痴 漢にお尻をこねくり回されるし。





会社に着けば受付の綺麗なお姉さんが「Aさんお早うございます。出社早々なのですがキム・ヒチョル主任がお呼びですよ」って。





朝一番からの主任の呼び出しなんて、きっとめんどくさいことを頼まれる確率100％だ。
経験上計算した確立だからほぼ間違いない。





とは言えど、上司からの呼び出しに自然と駆け足になるところ、私は出来た部下だと自負している。





毎朝ごった返しているエレベーターを尻目に非常階段を駆け上がり事務所に入ると、デスクの上にドスンとリュックを投げやった。





ソラ「ちょっと！びっくりするじゃない！」





勢いよく投げたリュックの音に驚いた隣のデスクのパク・ソラ。
綺麗な顔に似合わず性格がキツイ彼女は会社で一番気の合う同僚。





「すまん」





ソラ「まったく。で、挨拶は？」




「うっす。ってソラも挨拶してないじゃんか！」





ソラ「あとから来た人が挨拶をする。基本でしょうが。」





そんな決まりあったのか？何て聞かない。
あとが怖いし口では到底勝てる自信がないから(汗)




ソラ「本当イケメンなのにがさつで残念だわ。そうじゃなかったら私がいただいてたのに」





「ソラさんは私の手に負えないので丁重にお断りします。てか私は生物学上女に分類されてるので」





ソラ「電車で男に間違われて女に痴 漢されてるくせに(笑) Aを見てると女であることを忘れちゃうわ。あぁ宝の持ち腐れ残念」





真顔で言うソラにゾッとしたのは言うまでもない(汗)





「女らしさなんてこの仕事には不必要で邪魔になるだけだし丁度いいんだって」





私が大学を卒業して選んだ職業は依頼主の身辺警護する仕事。
所謂ボディーガード通称SPだった。

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