【Ａ３！】きまぐれ猫は路地裏で眠る【男主】

天馬ハピバ（遅刻） ページ18

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『天馬誕生日なんだって？』

「ああ、まあ…昨日だけどな」



あらま。
まあ一日くらいなんてことないよな。



『そんな天馬にはハグをプレゼントしよう！』

「！ もしかして、監督の…！」

『いや、俺だけど』

「シネ」

『…。』




キラキラした目から一瞬で絶対零度の眼差しに変わる。
天馬も万里も、俺とつるむ奴はどうしてこう温度差が激しいのか。



『悪かったな〜監督さんじゃなくて』

「ふん、俺は別に…」

「私がどうかしたの？」

「？！？」



お、これは面白い展開だぞ。
ニヤニヤしながらみていると天馬にめっちゃ睨まれたが、顔が赤いから全然怖くない。



「いや、何でもないんだ…」

「本当？ Aくん、」

『天馬が何でもないなら、そうなんじゃねーかな』



バイバーイと監督さんと別れ、複雑な表情の天馬の前にお洒落な袋を差し出した。
ハグなんてもちろん冗談よ、てか頷かれても怖いし。



「…爆弾か？」

『そんな物騒なもん入れねえって、流石に。開けてみ』



納得いかないまま袋をがさがさと開ける様子を見守る。
喜んでくれっかな。



「……これ、」

『おう』

「…何だ？」



…。
着けてるとこ見たことないし、知らないのも無理ないか。



『イヤーカフっつって、ピアスみたいに穴あけなくても付けれるやつだ』

「…これ、Aのとお揃いか？」

『あー、見てたら気に入ちゃってさ。天馬つける日は外すから、良かったら使ってやってくれ』



そこそこハードなデザインだから、あんまり気に入らないかもしれないけど。
一応似合いそうなものを馴染の店で数十分悩んだから、喜んでもらえると嬉しいな。



『あー、あんまし趣味とあわなかったか？』

「いや、着けたことがないから想像できないだけだ。…サンキュな」

『…フッ、ああ。おめでとう』

「せっかくだから今度同じ日に着けて買い物行こうぜ」

『へぇ、いいじゃん』

「だろ！」




最後にニカっと笑った顔は、年相応で眩しかった。



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１日遅れだけど、天馬誕生日おめでとう！

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