少女よ、咲き誇れ 【鬼滅の刃】

花弁がにじゅういち ページ25

◆◇


「なぜ、お前のような者が柱合会議にいるのか理解し難い。なにか、報告でもあるのか？」

いや、それ私が1番聞きたいです!!
伊黒さんの絶対零度の目に本気で泣きそう……。


『私も何故、呼ばれたのかわかっていなくて……』

「どういうことでしょうか？じゃあ、どうしてお嬢さんはここに」

『そこの鳩が行けって……』


横を指さすと、柱が全員首を傾げた。
不思議に思って隣を見れば、さっきまでいたはずの鳩がいない。……クソ鳩おぉ!!


「皆様、お館様のお成りです」


鳩に対して今までにないくらいの殺意が湧いた時、奥から子供が出てきた。

その言葉に、さっきまで鋭い目で私を見ていた伊黒さんも含め全ての柱が口を閉ざし頭を下げた。

いきなりの変わり様にびっくりしていると、


「おいてめェ、いつまで立ってんだアァ？」


ギロッと不死川さんに睨まれ光の速さで座りましたけど？


「やぁ、私の可愛い剣士たち。そしてA、よく来たね」


奥の障子から優しい声が聞こえた。
それは、華咲さんよりもゆったりしていてでもしっかり芯の通った声だった。

見なくてもわかる。今目の前にいるのは、鬼殺隊の当主でありお館様の産屋敷耀哉さんだと。


「今回は急な柱合会議を開いてしまって、すまないね。それでも、顔ぶれが変わっていないこと、嬉しく思うよ」

「い、いえ！お館様におかれましても、御健康で何よりです」


ちらっと見れば、蜜璃ちゃんが頬を少しだけ赤くしてそう言っていた。


「お館様、緊急の柱合会議に癸の女がいるのは何故でしようか？」


伊黒さん、そんな何回も癸って言わなくて良くない？癸の何が悪いんだよ、このやろー。と心の中で悪態をつく。


「あぁ、実は君達にはこの子のことで集まってもらったんだ。この子はね、あの生の呼吸の使えるんだよ」

「「なっ……?!」」


お館様の言葉に柱の空気が変わった。


「お言葉ですが、お館様それは本当ですか？生の呼吸は使える者が限られており、鬼殺隊の歴史上、生の呼吸を生み出した初代しか使えないと聞いております」


え、そうなの？生の呼吸って、そんなレアなの？
華咲さんの言い方や、トリップのバグ的なあれでゲームでいうSRくらいかなとは思ってたけど。


「あぁ、本当だよしのぶ。しかも、この子は刀を握ってわずか1週間で生の呼吸が使えたと初代、華咲生美から聞いている」


あのババアちょっと盛りやがったな?!
正確には、2週間とちょっとだよ馬鹿!!

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