いつも俺に付きまとっていた妹弟子と数年ぶりに会ったらクールでドライになってたんだが【冨岡義勇】

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「えへへ！またここでお会いしましたね！｣


にっこにこの笑顔でほほ笑みかける炭治郎

その前には勝負！！勝負！！とわめく上裸の少年とにやけた気味の悪い顔をした黄色い頭の少年

そしてその少年の視線の先にいる黒髪の少女

なによりもその少女の頭に目がいってしまった



「あぁ、そうだな」



生返事をしてしまうがそれもおかまいなしに畳み掛けるように喋る炭治郎。その語彙力と話す力がとても羨ましい

というが俺の目線は炭治郎ではなくAにいっていた

いつもはおろしている髪をゆっているからだ

そしてなにより



「…A、その頭」

『………』



俺が話しかけてもまだ食べ続けている

どうにか俺と目を合わせまいというような…



「あ！Aの頭ですか？可愛いですよね〜！」



やっと喋った俺に話を合わせてくれたようだ

その言葉に残像が見えるほど頷く黄色い少年

おそらく今の俺の気持ちを体現したらあんな風になるだろう



「ここ数日ぐらいずっとあの髪型なんですよー！よっぽど気に入ってるんでしょうね、あの簪！」



そう、簪。

彼女の頭には見覚えのある白い簪が刺さっていた

見覚えがあってあたりまえだ、俺が贈ったのだから

俺が贈った簪をAが付けているという事実はなんとも言えない、というか言語化できない

だが心が温かくなるのはわかった



「…そうか、気に入ってる、か」



炭治郎のその言葉に満足してしまって、つい笑みがこぼれた

それを見てなのか炭治郎は笑顔をさらに笑顔にし、上裸の少年はいつの間にか飯を食べ始め、黄色い少年は相変わらずだった

Aはやっと俺に目を向けていた

だがすぐに逸らされた


…どうにかして話したいんだが

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