【おそ松さん】声が出ない君に恋をした【おそ松】

目覚め ページ15

貴女side

「会いたかったよ…父さん、母さん…！」

溢れる涙なんかどうでもいい。会えて嬉しい！

父「すまないな…あれ以来声が出せないのだろ？」

母「本当に…ごめんなさいね…」

二人は目に涙を浮かばせていた。

「…そんなことないよ！上手くいってるから。」

母「本当に…？」

「うん！…私も母さん達の所へ行きたい。」

父「お前はまだダメだ。それに…待っている人もいるだろう？」

「…待ってないと思うけど…」

急に怖くなる。

母「会いたくなったら、空を見なさい。」

「空を…？」

涙を拭いながら、母は言う。

母「私達は、日中は雲になって、夜は輝かしい星になる。そうすれば寂しくないでしょう？」

「本当に？」

母「えぇ、もちろんよ…だって私達は…」

父「いつでも側にいるからな…そろそろ、時間だ。」

母「本当だわ。」

どんどん薄れていく体。

「待って…！逝かないで…やだよ…」

母「A…幸せになってね…」

ふわり。

花畑の中で大きな声が響く。

「やっだよ…一人にしないで…」

ぼやける視野の中で目の前で何かが光った。

「なにっこれ…」

小さなハートと星がついたネックレス。

それが何故か、父さんと母さんに見えた。

ハートは母の優しさ。星は警察庁長官である父のバッチ。

「ここに…いるんだね。」

いつまでも子供でいられない。

わがままは今日で最後だ。

そっと瞳を閉じた。

一筋の涙が誓いの印。

約束するよ、父さん母さん。

もう、わがまま言わないね。

だって…






ここにいるもの。









眩しい…

おそ松「A…？」

目の前に居たのは、大好きな君。

久しぶりに会っただけで、こんなにも愛しい…

私は無理やり体を起こして、君に抱きついた。

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