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ビールジョッキと共に視界に入る指輪。
卒業前に降谷から貰ったものだった。
『...... だって好きな女だったら連絡の一つや二つするでしょ?』
連絡が来ていないのはAも一緒だった。
来るはずがないと分かって送ったメールも、実際に返事が来ないまま送信済みの欄にあるのは虚しいものだ。
『好きな女だったらメールするよね?萩』
「それはするよ。寝る前は電話も_____」
「おい、萩原...」
「はぁ...」
やってしまったという顔をする萩原。
制止しようとした伊達だが間に合わずに、その様子を見て松田もため息を漏らした。
『それに交番勤務が終わったら外す予定だし...』
刑事課配属になる頃には元からケジメをつけるため外そうと思っていた。
また寂しそうに指輪を見つめるAを頬杖をつきながら見る松田は不満げだった。
「たく、あのパツキン野郎のどこが良いんだか」
「本当に松田は二階堂の事になると必死だよなぁ」
「そりゃそーでしょ!だって陣平ちゃんの______」
萩原が何かを言おうとしたのを松田は水の入ったコップを萩原の口に押し付け止めた。
何かを理解した伊達は「へぇ...!」とニヤけた。
『ちょっと、何を言いかけたの!』
「お前は知らなくていい」
____________初恋だもんね
そんな萩原の言葉は松田によってAへ聞かれることは無かった。
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作者名:たらんちゅらん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時:2021年11月26日 22時