86 ページ36
.
そして 沈黙が訪れる。
気まずい…
昨日の接触事故も含めて…
風磨先輩は気にしてないのかな。
好きでもない女とキスなんて 絶対、嫌だよね…
「風磨先輩…帰っても大丈夫ですよ…」
風磨「お前、親は」
え？
お母さんなら、いるはず……
って、そういえば …
珍しくお父さんが4日くらい続けて休みをもらえたから、旅行に行くとかなんとか 昨日の夜話してた気がする…
私も着いて行きたかったけど、2人きりの方が良さそうだったし 第一平日は学校があるから行けない。
「旅行に行っちゃいましたねぇ…」
風磨「お前一人？」
「でも、一人なんてこといくらでもあるので大丈夫ですよ！
気にしないでください！
いつもこの部屋で一人ですから…！」
風磨「一人…怖いんじゃねぇの…」
「………」
合宿のとき、そんな話をした…
一人が怖くて 結局 あのときも風磨先輩が隣にいてくれたんだよね。
「…でももう大丈夫ですよ、！
風磨先輩だって、そろそろ帰らないと…！
もう外暗いですし！」
風磨「まだ6時だろ。小学生じゃねぇんだから大丈夫だよ、
心配だし…」
「しん、ぱい……？」
あ、まただ。
心臓がバクバク早くなる…
なんなの、この胸騒ぎ…
合宿のときぐらいからずっとおかしいの。
風磨先輩の前になると…
いつもと違う自分がいる。
風磨「腹減ってんなら なんか作るし」
「そんなの、！申し訳ないですよ…！」
風磨「病人は甘えとけばいいんだよ。」
「……」
この気持ち 何なんでしょうか…
ぼーっと、風磨先輩と見つめ合う
あぁ、こんなときが ずっと続けばいいのに、なんて思ってしまう。
最初は あんなに苦手だったのに…
ゆっくりと近づいてくる顔
避けなきゃ…
なんで 動かないの…私……
その瞬間 胃からふつふつと込み上げる吐き気を感じて 口元を思わず抑えた。
風磨「A……、、？」
「…ご、ごめんなさい…、、」
風磨「どうした、？気持ち悪い？」
「吐きそ……」
風磨「あ、ここに吐いて、！」
そばにあったゴミ箱を口元まで持ってきてくれた風磨先輩
耐えきれず そこに戻してしまった。
あと数センチで重なりそうだった唇
あのとき 私がそのまま動かないままだったら どうなってた？
キス、してたのかな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月25日 23時
