282 Your side ページ33
Your side
「ただいまー」
結局プレゼントは決まらないまま、手ぶらで帰路に着いた私。樹には「あと2週間あるから!」なんて励まされたけど…
はぁ、と軽いため息をつきながらリビングのドアを開けると夕飯のいい匂いがする
悩んでいたってお腹は空くもんだ
『おかえり、ご飯は?』
「食べるよー」
『じゃあ大我ちゃん呼んできて』
「はーい………って大我!?」
当たり前かのようにママから発せられるその名前
リビングには見当たらないその名前の主
ドタドタと急いで階段を上って、部屋のドアを勢いよく開けると呑気にベッドで漫画を読んでいる大我の姿が目に入る
大我「おかえりー」
「勝手に入らないでよ」
大我「今更じゃん」
「リビングにいたらいいじゃん」
大我「漫画読みたかったんだもん、つづき」
読んでた漫画をベッドの棚において、寝転んでた体を起こしてベッドに座ると、隣に座れと言わんばかりにトントンと空いているところを叩く
「ご飯できたって」
大我「んーちょっとだけ」
「やだ、はやく立って」
大我「そんなにお腹空いてるの?食い意地張るなよ」
「もう一生隣座んないよ!?」
クスクス笑う大我を軽く睨みつけると
大我「うそうそ、ちょっとだけでいいからー!」
なんてベッドを叩く音がどんどん大きくなる
「もー、いつからいたの?」
大我「高地と遊んだ帰りだから1時間前くらいじゃない?」
高地くん…って
「もしかして樹に電話してきた時、大我もいたの?」
大我「俺がさせたんだもん。早くAの事帰らせてって言わせようと思って」
「そんな事の為に高地くん使うな!」
電話をしにいったまま帰ってなかなか帰ってこなかった樹。きっと電話の向こう側から大我がずっとしつこくうるさかったに違いない
高地くん何の用だった?って聞いても「Aは今は北斗のプレゼント選びにだけ集中してな」っていうだけで教えてくれなかった
呆れ顔の私に
大我「だってさ。妬けちゃうんだもん。他の男のプレゼン選んでるなんて」
なんて唇をとがらして拗ねるから、胸がぎゅっとなる
どう返事していいかわからなくて目線を逸らしてみるけど
隣に座る綺麗な金色の髪から覗く、綺麗な瞳は私を捕らえて離さない
大我「なんてね。ごめん、意地悪言った。約束なんだもんな」
「ご飯食べよっか」拗ねた顔をやめて微笑む大我に、私は最後まで何も返事ができなくて小さく頷くしかなかった
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メル(プロフ) - 一気に読ませて頂きました。凄く面白かったです!続き待ってます。ゆっくりマイペースで構わないので、更新頑張ってください!! (2021年10月7日 0時) (レス) @page36 id: f2d8a12391 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)なな(プロフ) - おかえりなさい!私的に、あわよくばきょもさんと、、、くっついてほし、い、 (2021年10月3日 14時) (レス) @page32 id: ae0489c2e8 (このIDを非表示/違反報告)
sora - 待ってました‼続き待ってますが無理せず頑張って下さい‼ (2021年10月3日 3時) (レス) @page32 id: 3d21003da1 (このIDを非表示/違反報告)
美久(プロフ) - こんばんは!一気に読んじゃうくらい素敵な作品でなんでもっと早くこの作品に出会えなかったんだろう、、と思ってます!このメンバーと楽しい学校生活送りたかったーーって思いました!笑 続き読みたいですが、無理せず頑張ってください^^ 更新楽しみに待ってます! (2021年10月2日 4時) (レス) @page32 id: b2030bb904 (このIDを非表示/違反報告)
運悪chan(プロフ) - 初めてコメントします。続きずっと楽しみにしていたのでまた更新再開してくださると嬉しいです! (2021年9月30日 17時) (レス) @page32 id: e5f2b11791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名ちゃん | 作成日時:2019年1月7日 22時