In the storm 6

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Your side






すー、はー



昨日までとは違う緊張感
教室の前、深呼吸をしてドアから教室を覗く



いつものように北斗はもう来ていて
樹と大我はやっぱりまだ来てない
風磨は机にうつ伏せて寝ている




最後にもう一度深呼吸して一歩教室に踏み入れたらもう逃げ場はない



イヤフォンして音楽を聴いてる北斗の前に立って



「おはよ」



そういうと北斗は片耳だけイヤホンを外して



北斗「おはよ」



ニッコリ笑ってまたイヤフォンをはめる



ふうと一息ついて椅子を引いて
北斗の斜め後ろ、自分の席に座って

声裏返ってなかったかな
顔ひきつってなかったかな
むしろニヤついてたかもしれない
とにかく自然に挨拶できてたか

1人百面相をしていると隣で寝ていた風磨が眉間にしわを寄せて眠そうに目をこすりながら顔をあげた



風磨「朝からすげえブスじゃん」

「そういう風磨も顔浮腫んでるからね」



うるせっ、そう言って私の髪をぐしゃぐしゃにする


「やめてよ、セットしてんだから」

風磨「へえ寝癖かと思ったわ」


朝から口が減らない風磨

相変わらず口では勝てる気がしないしこのままじゃ余計なこと言われそうだしプイッと風磨と逆方向を向いたけどその判断は遅かったみたい



風磨「で、何お前北斗と仲直りしたの？」


イヤフォンをしている北斗には聞こえないくらいの声でニヤニヤと私に問いかける風磨


「し、知ってたの！？」


誰が見てもギクシャクしている私と北斗におかしいなと思いながらも風磨は何も言わないでいたから珍しく気づいていないのかと思っていたのに


風磨「俺が気づかないとでも思ったのかよ」


勝ち誇った顔で私を見て笑う


「うっ…仲直りなんて別に喧嘩なんかしてないもん」


風磨が気づかないなんて思ってない
だけど何か言ってきそうなのに風磨が
知ってて黙って見守っててくれたのだと思ったら風磨の不器用な優しさに笑みがこぼれる




風磨「何笑ってんの、すっげ不気味」

「ん〜風磨の事好きだなあって」

風磨「やめて俺お前なんかタイプじゃないから」

「私だって風磨なんてやだよ！」





だけど、大好きだよ風磨
いつもありがとね




そんなやりとりに樹が慌てて入ってきて


樹「ちょっとA俺の風磨と何イチャついてんの」

風磨「俺のこと口説いてくるの」

「もう風磨はすぐ誤解を招くこと言わないでよ！」




3人で笑って



いつもと変わらないような、それでも前とは少し変わった日常が始まるんだ






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