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大我「ふぅん」
YesともNoとも答えない
曖昧な私と煮え切らない返事をする大我は
角度を変えながらジロジロと私を見る
「それで、大我のお母さんは大丈夫なの?」
居たたまれなくなった私は誤魔化すように話を変えた
ごめんね、大我
これでも、私にとっては今日は大きな一歩だったんだ
大我は目を細めて私を見たあと
ポツポツと話し始めた
大我「病気なわけじゃないし、元気だよ。
ただ"頑張りすぎも良くない!"って気づいたみたい。今は仕事の量も減らして他に好きな事楽しんでやってる。
家にはあんずもいるしね。お母ちゃんいないと、あんずひとりぼっちでしょ?」
「あんずちゃんって大我が面倒見るから飼ってもらったんじゃないの?」
大我「見てるよ?帰った時にちゃんと遊んでる」
「都合いい時だけ相手する釣った魚に餌をやらないタイプね」
大我「バカ!俺、付き合ったらすっごい大切にするんだから!」
風が少し吹くたびに私の好きな金色の髪が揺れて
ドキドキする胸の奥が苦しくて
ねえ、こんなにも好きなはずなのに
「大我、私ね…」
今私の中にいるのが
大我だけじゃなくなってる事
大我「待って、それ以上は言わないで。
今はさ、リスタートじゃん。
やっと同じ場所に立てたんだ。だから焦んないでいいよ」
大我も気付いているのに
迷いながら進み続ける私を
大我はまだ待っていてくれるって言うんだ
「おじいちゃんになっちゃうかもよ」
大我「しわくちゃになっても一緒にいてあげる」
「白髪になって頭も真っ白になっちゃうかも」
大我「俺は何でも似合うけど」
「私は?」
大我「やばそう」
「やばそうって何!?」
くだらない話でずっと笑いあえる大我と
ずっと一緒にいれたら
そう思うのに
大我「おじいちゃん、おばあちゃんになっても。こうやって手を繋いで2人で何でもない事、話そうね」
言葉が詰まる
何も返すことのできない私は
ただ、繋がれた手をまたギュッと握った
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無名ちゃん(プロフ) - ポップコーンさん» ありがとうございます(^^)なかなか進まない展開で申し訳ないですが、楽しみにしていただけると嬉しいです(^_^) (2018年11月26日 14時) (レス) id: 212194d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 切なくて切なくてもどかしくてもどかしくて…ここからの展開が楽しみすぎて夜も眠れません! (2018年11月24日 17時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
無名ちゃん(プロフ) - 紫央さん» コメントありがとうございます(^^)そう言ってもらえると励みになります!頑張ります(^^)これからも楽しみにしていただけると嬉しいです (2018年11月20日 13時) (レス) id: 212194d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
紫央(プロフ) - めっっっちゃ面白いです!!最近占ツク見てなかったんですけど、急に占ツク開きまくるようになりました笑笑更新これからも頑張ってくれたら嬉しいです!! (2018年11月17日 23時) (レス) id: 18d2042c72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名ちゃん | 作成日時:2018年10月3日 21時