In the storm 4

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「たいがやだ、はなして」




心臓がうるさい
うまく言葉がでない



大我「嫌がってる風に見えないんだけど」




ギュッと抱きしめる大我の腕を
振り払うことなんてできない



できないんじゃない



わたしがそう、したくないんだ




このままいたいって気持ちが邪魔をして





「こんなのよくないよ」



なんて言葉と
大我の体温と心臓の音と心地よくて
大我の胸に顔をうずめる私は

言葉とはチグハグな行動で



こんなの大我を傷つけるだけだ




それなのに




大我「今日だけだよ。お願い全部俺のせいにしちゃっていいから」




大我は自分のせいにしてっていうんだ



大我「俺が離したくないの」




離れないのは私の意思なのに




大我「今日だけ独り占めさせてよ。学校じゃ邪魔されてばっかりなんだから」



何度も何度もギュッて力を込める大我


それは愛おしそうに
それは大切なものを隠すように



「邪魔って樹？ジェシー？」




それとも…



大我「皆だよ、皆。世界中の男みーんな」



「なにそれ笑」






大我「ねえ本当に早く寝ないと明日起きれないよ」


「大我のせいなんだけど」




ドキドキしちゃって寝れるわけない



大我「早く寝ないとチューするぞ」


「は！？」


大我「声でけえ！距離感考えて！」


「た、大我のせいじゃん！」


大我「俺のせいばっかかよ！」


「今日は大我のせいにしていいって言った」



大我「めっちゃ揚げ足とるね」




「それも大我のせい」





大我「もう！！はあ…そんなお前も可愛く思えちゃうからお前ってずるいよ」




「やっぱり今日の大我、変」



大我「お前といると皆、変になっちゃうんだよ。うまくいかない。責任とれよ」



「責任って何の…」









ちゅっ







「た、たいが！？」







大我の唇が一瞬触れる





大我「今日はおデコで勘弁しといてやるけど今度はその減らない口をふさいでやるから」







それでも肌に触れた感触





大我「もう俺寝るから」





ギュッと抱きしめて離さない大我




「…余計寝れないんだけど」





ドキドキしっぱなしの私とは裏腹に

しばらくすると
静かな部屋には時計の針の音と
規則的な寝息と聞こえてきて







「ずるいのはそっちじゃん」





悪夢でも見ちゃえばいいのに


そんな憎まれ口も届かなくって




伝えたい思いだけが胸に募っていくのに
言葉にする事はできなくて





もう一度大我の胸に顔をうずめたんだ







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