In the storm 4

184 Taiga side ページ34

Taiga side








ジェシーが最近変だ








そう思ってるのは俺だけじゃなくて

A本人だってわかってるはず




それに北斗だって






でも変だとはいってもこれといって
何か悪いことをしているわけでもない





ただ前より少しAに構うだけ
お昼休みもAと隣に座って
あれが美味しそうだ、そのおかずをくれだ
いやだなんだと楽しそう


放課後になれば
一緒に帰ろう、甘いものを食べよう
新しいあの店が美味しそうだ
2人でシェアしようだと楽しそう






悪い事じゃない








でも俺にとっては最悪だ！！！




それは全部俺がしたい事なの！！！！








ただでさえクラスの違う俺は
北斗に遅れをとってる気がしていて



次の席替えは北斗とAが教室の端っこと端っこになっちゃえばいいのに！



そう、神様に願ったりした




だけどなぜだか2人は席が変わってなくて




本当に席替えしたのかよ！
北斗イカサマだろ！仕組んだんだろ！
神様は2人の味方なの？






神様ってやつは残酷なヤローだ






俺はまた更に遅れをとった気がしたんだ







俺とAの話せる時間なんて限られてて



Aに、カスミの事何があったか打ち明けたのはいいけど





"カスミに会いに行くからAの家に行く"




って口実が使えなくなっちゃったのは盲点だった




勘違いされてよりはいいんだけどさ







素直に


"Aに会いに行く"


って言えないオイラだもん
結構困ってる






誕生日はAが誘ってくれたおかげで
Aの家族も一緒だったけど
楽しい17歳を迎えれた






でもさ、やっぱり好きな子とは2人でいたいから
クリスマスは2人で過ごしたかったのに




A本人に




「みんなでパーティーしよう」




先を越されてしまった






仕方ない、勇気を出して




「クリスマスイブは2人で出かけようよ」




って誘ったのに



「イブは家族だよ」



なんて一刀両断







だけどそこは俺の特権があって





大我「なら俺もいっていいよね？」




家族って言葉に甘えてみる








俺にはもう残酷な神様に願ったりしない





いつか、絶対俺だけのAにして
2人で過ごせる日がくるんだって
俺の力で手に入れてやるんだ






「大我が来ると思ってお姉ちゃん、どデカイケーキ買ってくるらしいよ」







楽しそうにお前が笑うから





今はまだこのままでいい


一度失くしかけたお前の笑顔を
大事に大事にしたいんだ







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