In the storm 4

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慎太郎「楽しかった〜！！」







少し2人でフラフラと遊んだ帰り道に

街の真ん中で恥ずかしげもなく両手あげる慎太郎

いつどんな時でも変わらないこいつに
俺はちょっとだけ救われる時がある





慎太郎「に、してもさジェシー。最近Aばっかりだよね」







なのにこいつは一言で現実に引き戻したりもする






何も考えてないようで
いつだって人の事を気にかけてる優しいやつ







北斗「ブームみたいなもんじゃない？」



慎太郎「そうなのかな？大我がちょっと可哀想だよね」



北斗「ジェシーのが何枚か上手ってことだろ」







慎太郎「そうなんだけどさ、北斗は？いいの？」









こいつ…



分かってて言ってんのか？








慎太郎「皆して宝物を取り合う子供みたいだけど、Aの気持ちを優先してあげないとね。」








一番子供みたいなこいつが

一番よく見ていて







カバンをプラプラと振り回して困ったように笑う慎太郎









慎太郎




俺だって良くねえし
京本が言うような余裕なんてねえよ








昼休み以外も事あるごとに俺らの教室にやってくるジェシーは
俺と君の前の席に座って喋りこんでは
チャイムが鳴ると同時に自分の教室へ帰っていく






通り雨みたいに一瞬だ








ジェシーのマシンガントークに疲れたのか
授業始まればすぐに顔を伏せて寝る君





京本だけじゃない




隣にいる俺だって





君と話す暇なんかなくて






正直言うと今のこの状況は面白くない







慎太郎「まあ皆、仲良くね」









ニコッと笑って肩を叩く





仲良くって、子供かよ(笑)




いっきに肩の力が抜けた気がした






考えすぎはよくない





でもさ


別に喧嘩してるわけでもないわけで








それでも


君の気持ちはたった１つで


皆で仲良く分けっこできるもんじゃない









君の気持ち

大切にしてあげたいけど






そうも言ってられないのは







もう俺だって遠慮はしないって
あの時強く思ったからだ






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