In the storm 4

178 Hokuto side ページ28

Hokuto side









樹「ねえ、最近のアレ。なに？」


北斗「知らね」









ジェシー「A帰ろ！」



「え、あ、うん、帰ろっか？」





最近ジェシーがよく俺らのクラスに来るようになった







目的は、君







呼び名が呼び捨てになったり
昼休みの屋上は京本とAを取り合ってる
帰りは誰よりも先に迎えに来たり




ジェシーの人との距離の詰め方は
別に今に始まった事じゃない







だけど









大我「ねえ樹！！！Aは？！」



樹「一歩遅かったね、さっきジェシーと帰ったよ」






異常な程に俺らを寄せ付けようとしない








大我「もう！！！なんなんだよジェシーのヤツ！あいつのAじゃないのに！！」







まあ、お前のAでもないけどな







もちろん俺のでもジェシーのでも


誰のものでもない







大我「俺のクラスの担任、話長いんだよ！」



高地「最後まで話聞かないで飛び出してくヤツが何言ってんだよ」





京本から少し遅れてやってきた高地は呆れてて







慎太郎「おつ〜、みんな〜ジェシー見なかった？」






最後にやってきたのは1人だけ呑気なでかいヤツ




お前だけ変わらず平和で何より






樹「Aと帰ったよ」



慎太郎「またぁ？最近全然ジェシーが相手してくれないんだけど！」


高地「お前に飽きたんじゃねえの？」


慎太郎「浮気者！」


大我「そうだそうだ！！Aだって浮気者！」




北斗「2人して何バカ言ってんだよ」







ジェシーが誰と一緒にいようがそれは自由で

君がジェシーの誘いを断る理由もない







大我「北斗、そんな余裕ぶってたらあっという間に足元すくわれるからな」






一言だけ残して膨れっ面で教室を出て行く京本







高地「あ、おい大我！もう、先行くなよ！じゃあな皆また明日」




樹「やばい、俺も部活遅れる！」







慎太郎「じゃあね〜！北斗は？バイト？」


北斗「今日は休みだけど」






俺がそういうと呑気なこいつは目を輝かせて



慎太郎「じゃあ久しぶりに2人で遊びに行っちゃお〜！！！」





俺のカバンを持って教室を飛び出した






半端強制な誘い





カバン、返せよ








さっきの京本の一言がモヤモヤしている俺は




何も変わらない日常が

少しずつ、少しずつ変わっていってる事




今だけ見ないふりして






大袈裟にスキップする慎太郎の後に続いた









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