林檎が十六個 ページ21
敦「お前は囮なのか?」
?「…違う。君を止める役さ。だから僕以外は此処には居ない。」
敦「じゃあ何で攻撃してこない。」
?「そうだなぁ…何だと思う?」
敦「…判らない。」
?「では雑談でもしよう。」
敦「そんな時間n))?「僕とルノワールは」
何なんだ此奴…
?「この前出会ったばかりだ。だけど、ドス君は僕とルノワールが出会う前にこう云った。」
其れはね。
何処か勿体振りながらも口を開く。
?「"彼女は僕のモノです。取らないで下さいね?"
_________そう云って、クツクツと嗤ったんだ。
其処で僕は気付いた。
此奴とは協力しちゃあいけないって。
多分、ドス君も僕が裏切る事知ってたと思う。」
其処で僕は話に区切りを着けようと無理矢理、話に割り込んだ
敦「一寸待て。じゃあお前は、何の意味も無くAちゃんを攫ったのか?」
僕の口から出た言葉は、腑をグツグツと沸かす
?「嗚呼。そうだ。」
敦「っ?!何で!」
すると青年は僕にゆっくりと静かに告げた
?「僕は弱いから、さ。」
何処か微笑みを隠し乍も、真剣な眼差しで僕の事を見詰める。
?「虎の少年。君は強い。」
違う、僕は
"貴様は人間の愚図だ!"
"何処ぞでのたれ死んだ方が世間様の為よ!"
僕は弱い
"貴様の居場所は何処にも無い"
敦「違うッ!僕は弱いッ…だから_________」
?「だから?」
敦「_________お前を倒す事しか解決策は浮かばないッ…」
?「そうか。残念だ。だが、君の思考は甘い。」
敦「何、云って…」
?「忠告しよう。ルノワールはこの儘だと壊れる。せいぜい壊れ物の様に扱う事だね。」
その青年はマントをヒラリとはためかせた
敦「待てッ!」
?「頑張るんだよ。虎の少年」
そう云って青年は消えた
否、逃げられた
敦「ッ…うぁぁぁ」
『ザザッ』
無線機が不快な音を立てる。
国『敦!聴こえるか?』
敦「国木田さん…」
国『おい、どうした?様子が…』
敦「道化師に逃げられました…」
国『……そうか。その道化師は何と云っていた?』
敦「"Aちゃんはじきに壊れる。壊れ物の様に扱う事だね"そう云って逃げられました…」
国『…判った。では戻って来い。其処に用はもう無い』
敦「はい…」
国『切るぞ。』
無線機はプツンと云う音を立て、切れた
ふらりと立ち上がり、来た道をフラフラと戻った
敦「僕は…」
"貴様の居場所は何処にも無い"
背中越しからそんな声が聞こえた
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雪華 - 栢山さん» ありがとうございます!好みに合って良かったです (2018年3月26日 20時) (レス) id: dd74f2815f (このIDを非表示/違反報告)
栢山 - 闇があるので、とても私好みです(^-^;。 (2018年3月26日 18時) (レス) id: 015d78937e (このIDを非表示/違反報告)
青空ピース - みささん» ご観覧ありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2018年3月22日 8時) (レス) id: dd74f2815f (このIDを非表示/違反報告)
みさ - ドストさん推しなのでうれしいです!! 設定めっちゃ好みだし、これからも更新頑張ってください! (2018年3月22日 2時) (レス) id: 2aabce13b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空ピース | 作成日時:2018年3月4日 19時