やんきーくんと元やんちゃん【青】

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「はぁっ！？」

「ヤスと大倉くんに近づくんやめろや」

「言いたいこと、それだけやし」

「目障りやねん」





ヤバい、怒りを買ってしまった。
だって話長いんやもん…めんどくさ。
ふぅっと小さく息を吐いて、心を落ち着かせる。
わたしは後輩。のび太。あの人達は先輩。ジャイアン。
後輩らしく、のび太らしく。





「そんなん、ヤス先輩と忠義くんが決めることですよね？私に言われたって、どうすることもできません。大体、近づくなって言われて、はいそうします。なんて言うこと聞く人おるんですか？


わたしから近づくん止めるなんて、できません。忠義くんは仲良いお友だちやし、ヤス先輩は仲良い先輩やし。


こんなとこでネチネチうじうじしとるんやったら、自分の気持ち伝えた方がいいんやないですか？」





……思ったこと言ってしまった！！！！！！





私の発言でジャイアン先輩達が一気に詰め寄ってくる。思わず後退りするけど、体育館裏なんて狭いから、もう背中は壁。わー、ジャイアン先輩達が目の前に。しずかちゃん先輩はちょっと遠くに…って。






しずかちゃん先輩、ほくそ笑んどるうううううう






こっちをほくそ笑んで見るしずかちゃん先輩と一瞬目があった。は？しずかちゃんやないやん。バリ腹黒いやん。めっちゃいい気味って顔しとったやん！自分は手出さず他の人がそう動くようにするなんて…女の子って怖い！





「アンタどこ見て…」


「あの！
そういうん、やめたがいいと思いますけど」





一旦ジャイアン先輩達は置いといて、しずかちゃん先輩に物申す。一番好きになれんタイプやもん。ジャイアン先輩達は、しずかちゃん先輩を心配して、なんかしてあげたいって思って、やり方は間違ってるけど、こういうことしてるのに。もし仮に、ヤス先輩にバレたとしても、しずかちゃん先輩は悪くないもんね。反対してたもんね。そんなん、だめ。

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