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   〜誘拐された赤髪(4)〜 ページ14

ー コトの街 ー



『ふー、着いたね白雪』

「そうですね、疲れてないですかクレアさん。執務終わらせて来たばかりで船なんかに乗って…」

『大丈夫、伊達に訓練してないからね』



船から降りて森に向かう途中の二人に、船乗り達が話しかけてくる。



「嬢ちゃん、珍しい髪色してんなぁ!!俺ぁ船乗りだから大陸中行くけどよ、赤いのには会ったことなかったぜー」

「大陸中ですか、いいですねー」

「何、赤髪!?前にタンバルンで噂んなってたぜ、馬鹿王子が見惚れて掴み損ねた娘が居るってよ!!今日は何、観光かい?」

「…大体そんな感じです」

『耳の早いお兄さん方だね、ほんと』



ここまで噂が広まっていたかと、苦笑する白雪にクレアも苦笑するしかなかった。



「あ、でもよぉ…噂だが、嬢ちゃんと同じように珍しい髪色持ってる嬢ちゃんが居るらしいぜ。…何やら不思議な髪でよう、陽が落ちると、純白に変わるらしい」



丁度、隣にいる嬢ちゃんと同じ銀髪らしいぜ。と呟く船乗りにクレアはポーカーフェイスで、素っ気なく返事をする。


『ふーん、お兄さんは会ったことないの?』

「いーや、会ったことはないが盗賊どもが、血眼になって探してるらしい、としか…」

『じゃあ、居ないかもね、会ったことないんじゃ…行こ、白雪。日が暮れちゃうよ』



素っ気ない態度のクレアに白雪は苦笑しつつも、船乗り達に軽く会釈をする。



「あ、はい、それじゃあ…」

「お、おう…気をつけなー。山の方は暗くなる前に出てくるんだぞ」

『はーい、わかってまーす』



白雪の腕を掴むと、さっさと森の方へと向かって行くクレア。とにかく、船に居た人間の中に白雪を狙う輩が居ないかまた不安になった。







「よっ」

『白雪、これで合ってる?』

「はい、大丈夫です!すいません、手伝わせてしまって…」

『気にしない、手伝うって言ったでしょ?』



山へと着いて薬草採取に励む二人。しかし、それも長くは続かず、白雪の背後に不意に男が現れた。



「さて、次はと…」

「この山にまだ用事か?初めまして、あんたのその赤髪。役に立ちそうだね」

「え?」



背後から後ろ首に手刀を落とされた白雪は、地面へと力なく倒れる。


「!?…っ…」

『……白雪!』

「あんたも、そうだろ?」

『……白雪から離れろ』



気を失う白雪をその男が、支える。そして、何故か自分の髪の秘密を知っている男に、クレアは右足の内腿に取り付けていた短刀を構えた。






.

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ , 従者   
作品ジャンル:ファンタジー
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ!とっても面白いです!これからも応援しています!! (2018年8月2日 13時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます!いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました!!途中にある絵も最高でした!オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます!読みやすいと言っていただけて光栄です!私の小説から原作を好きになって頂けたんですか!感謝感激です!これからもコメント頂けると嬉しいです! (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クレア | 作成日時:2014年10月7日 0時

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