みぞの鏡08 ページ31
「ねぇ、セレナも一緒に行こうよ。僕の両親に会いに」
「...どういうこと？」
久々に親子水入らずの時間を堪能した次の日、大広間で朝食を食べていると、いつもより髪が跳ね飛んで何処か夢うつつなハリーからよく分からないお誘いを受けた。
困惑した様子のセレナに助け舟を出すように、ロンが昨夜ハリーに起きたことーー昨日のクリスマスプレゼントに透明マントを貰ったことは初耳で、仲間はずれにされた事については拗ねたがーーを話してくれた。
要約すると、不思議な鏡があってそこに両親が映っていたため、その鏡を今晩見せたいらしい。
セレナはそんな楽しそうなこと行くしかないと何度も縦に頷き、ハリーとロンと何時に談話室に集合しようかと企んだ。
ーーーそして訪れた夜。
ハリーとロンとセレナはぎゅうぎゅう詰めになって、透明マントを被りながら夜の学校を彷徨っていた。
しかし、かれこれ一時間...。探しても探しても不思議な鏡のある部屋に辿り着かず、ロンは寒いだなんだと愚痴を放ち始めた。
「また明日探そうよ、ハリー」
「嫌だ！確かこの辺りだったハズなんだ」
「二人とも騒がないで。見つかっちゃうでしょ？」
珍しくも頑固なハリーに驚きつつも、二人の服の裾を引っ張って制止させる。
すると、曲がり角でちょうどゴーストが目の前を横切り、三人はスゥッと息を潜めた。
「もうここまで来て後戻りは出来ない。早く見つけましょ」
セレナの言葉にハリーとロンはコクコクと大人しく頷き、再び歩き出した。
今度は一つ一つしらみ潰しに扉を開けていくと、少ししてハリーが「ここだ」と一つの扉の前で安堵の表情を浮かべた。
ガチャリ。
扉を開くと、金の装飾が豊かな枠に二本の鈎爪状の脚が付いた、天井まで届くような背の高い見事な鏡がぽつんと置かれている。
あまりにも似つかわしくないその鏡にセレナは警戒を見せたが、ハリーとロンはお構い無しにその鏡に近づいた。
「ね？みんないるでしょ？」
ハリーが鏡の前に立っては鏡を指さし、嬉しそうにロンとセレナに話しかける。
しかしそこにはハリーしか映っておらず、思わず二人は顔を見合せた。
「ハリーしか見えないよ？」
「もっとよく見てよ！」
今度はロンが鏡の前に立つと、ワォと感嘆の声を漏らしては今度はロンが鏡に夢中になった。
「ねぇ、ロン。皆が見えるだろ？」
「ううん。僕が見える！でも、もっと年上に見える...僕、首席だ！」
「何だって！？？」
どうやらハリーが立った時に映っていたハリーの両親では無く、首席で監督生バッジを付け、寮杯とクィディッチの優勝杯を持った大人になったロンの姿が映っていたようだ。
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レン(プロフ) - pecoさん» pecoさん、コメントありがとうございます！夢主ちゃんには暗躍してもらって笑この長年続く因縁に決着つけて頂きますので、これからも夢主共々この作品をよろしくお願いします (2022年11月21日 20時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
peco(プロフ) - マルフォイ可愛いくて大好きです！夢主ちゃんにはぜひスリザリンとの溝脇を埋めて欲しいです！更新楽しみにしてます！ (2022年11月21日 19時) (レス) @page40 id: 513ec929f7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - チーズバーガーをチーズぬきで！？さん» コメントありがとうございます(*^^*)更新遅めですが、楽しんで頂けたらと思います！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月13日 21時) (レス) id: b7c954aa2e (このIDを非表示/違反報告)
チーズバーガーをチーズぬきで！？ - セブルスが親だったら確かに厳しく育てられそうなイメージがあります。あっ、最近見始めました。ハリー大好きなので、ハリー落ち嬉しいです！今後の展開、ワクワクします(*^O^*) (2022年10月13日 18時) (レス) id: 658ba4281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2022年9月4日 21時
