かぎ？ ページ27
ポンと置かれたカード
なんだろとおもいながら首を傾げると
｢ここの家の鍵？｣
とふにゃんとした笑顔で言う
……ここ？……かぎ？
｢ええっっ！！！｣
すっごい、かるいノリで言ってるけど！！
そんな簡単に渡しちゃダメでしょ！
｢だだっだめです！｣
智｢へ？一緒にすむんでしょ？｣
さも当たり前かのようにこてんっと首を傾け、聞いてくる
は？…………
目の前の彼は反則級の可愛さ
｢いや、住めませんよ！どこからそーゆー流れになったんですか！？｣
智｢……じゃあ、嵐ちゃんうち帰れんの？｣
｢帰れるとかじゃなくて、帰ります。｣
智｢あの男また来るかもしれないのに？｣
｢うっ……｣
智｢ここだったらセキュリティーもばっちりだし、引越しもしてこないと思うけど？｣
魅力的な誘惑にグラグラ揺れる私の意思……
��(･ω･ﾉ)ﾉ
だめだめ！
｢……でも、やっぱり……だめ｣
自分の欲を押し込めて言う
智｢なんで？｣
｢迷惑じゃないですか……お仕事疲れて帰ってきて、私がいたら……｣
恐る恐る顔を見ると
大野さんは、一瞬キョトンっとした顔をしてして、ふふっとすごく優しい微笑みに変わった
智｢逆にね、嵐ちゃんがいない方が心配なの。また危ない目にあってんじゃねーかって……眠れない｣
｢……｣
｢だからね、これは俺のためなの。嵐ちゃんのためとかじゃないよ？迷惑でもないし｣
ね？っと言う大野さんはどこまで優しい人なんだろう……
普通に考えて大野さんにメリットはない、だけどそれを自分のためと言う大野さん
なんでこんなに優しいんだろう
どうして、こんなに優しさに対して胸がぎゅっと痛くて、呼吸がくるしくなるんだろう
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作者名：楓 | 作成日時：2018年5月5日 17時
