毒林檎[実況者]

十三口目 ページ15

俺は、洗いざらいこーすけに話した

本当に、洗いざらいという言葉がぴったりというほどに、紙に文字を綴った
手は痛んで、頭痛が酷い
______全て、自業自得。




だからといって、だからといって、だからなんだというのだろう？

自業自得だから？幻覚だったから？
こんなもの、遺書にもかけない


こ｢ふぅん…｣

俺が疲れているのとは裏腹に、こーすけはつまらなそうにしていた
なんだ、こんなものか、と


こ｢牛沢は、死んだぞ。｣

まぁ、そうだろうな。
あそこまでぎたぎたにしといて、死なない方がおかしいだろう。

こ｢てめぇが退院したあとは、懲役50年以上だってさ｣

妥当だな。むしろ少ないんじゃないか？麻薬に殺人、今は入院中だから軽く言っているだけで
実際はもっと重くなるだろう。

こ｢これから、どうすんだ？｣

しるかよ。なるようになんだろ。




____なーんて、思うわけねーだろ

毒を食らわば皿までだ。俺はまだ、毒を食べただけ。皿にはまだ手を出していない。

こんなところで、諦められるわけがない。



キ｢____わかってんだろ｣

掠れながらも、声がでた
一文字一文字言うたびに、喉が痛むが、頭痛に比べれば幾分ましだった

キ｢ごたごた言ってねぇでよ、返せ｣

こ｢ごたごた言ってたのは、てめぇだろうがよ｣


にっとこーすけは笑った
いつもの、なんてことはない笑顔で。

こーすけは、立ち上がった
こ｢今更、止めるなんてこたぁしねぇよ。｣


ポケットのなかから、小瓶を出した
すっかり見慣れた、香水の入った小瓶
こーすけは、瓶を開けた。

こ｢胸はって、死んでこいや｣
____ツケは地獄で払ってくれよ？


俺は、その匂いを、懐かしいその匂いを、思いっきり吸い込んだ

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