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案の定あの馬鹿達は釣られたようで、小声で何か言いながら部屋に近付いてくる。
小声でさえ一際声の大きいコネシマの金髪が部屋に入ると、アンネスは彼の腕を引っ張り背後にまわって喉元に何かを突きつけた。
｢っクソ！｣
｢シッマ…！ってマンちゃん！？｣
｢オスマンさん！｣
ゾムとAが部屋に入ってくると、俺を認識してそう声をあげた。
コネシマはアンネスに腕で首を絞められ、注射器のようなものを突きつけられているせいか中々彼女から抜け出せずにいる。
ゾムがコネシマを助けようと戦闘態勢に入ったが、それをすかさず後方にいたAが阻止した。
｢ゾムさんダメです！コネシマさん、絶対動かないでください！！！！！｣
｢は？いや、こんなん余裕で____｣
｢流石だな。感心するよ｣
部屋中に彼の乾いた笑い声が響いた。
Aは顔面蒼白で、今にも飛び出しそうなゾムの服をぎゅっと握っている。
コネシマは何やら訳の分からない顔をしていたが、彼女の言うことに従って抵抗をやめた。
｢一目で何か分かったのか｣
｢………ここの研究室のボツリヌス菌は持ち出されていましたから｣
｢なるほどな。…しかしまあ、君の方から来てくれるとはなぁ。こちらから行く手間が省けた。感謝するよ｣
彼女がいうボツリヌス菌とは、相当ヤバい代物なのだろう。
専門用語の分からない俺は何がなんやら理解出来ないが、これは一歩間違えればコネシマが死んでしまう可能性があるということだ。
先程までは俺一人が死ぬ状況だったのに、今では余計にコネシマを死なせてしまうことになる。仲間を巻き込んだ罪悪感が落ちてきて、眉間に皺を寄せた。
｢私達は君が欲しい。君が来るというなら、彼らを助けてあげよう｣
｢A。絶対あかん｣
｢っ……、｣
俺が口を開こうとしたところで、先にゾムが彼女に催促した。
ゾムは、彼女の腕を引っ張り自分の背後に隠す。
彼女は口を噤んだまま、瞳に動揺の色を浮かべていた。
｢最初は研究者くらいでこんな大袈裟にするつもりはなかったんだがなぁ。……予想以上の知識で驚いたよ｣
｢アンネス、シッマからそれ退けろ｣
｢………………｣
｢アンネス！！｣
俺は彼女に呼びかけたが、その声は一切届いていないらしい。
注射器を突き立てる手はぴくりとも動かず、針は今にもコネシマの皮膚に刺さってしまいそうだ。
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あまね(プロフ) - 完結！おめでとうでふ！ (10月29日 11時) (
レス) @page27 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
パリラ - 凄いですね、、、もう本当に好き過ぎて一日で読み切りました！ (8月30日 10時) (レス) @page27 id: 326cf2b718 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖 - これめっちゃ前に見てそれからずっと探してたんですけどやっと見つけて徹夜で読みました、、！！スリルがあって何より菊さんが好きすぎて！！最高でした！！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年5月4日 4時) (レス) @page27 id: 1132857e69 (このIDを非表示/違反報告)
輝月(プロフ) - 久しぶりに占ツクに戻ってきたら好みの作品見つけて一気に読んでしまいました！これは今後がとっても気になります！素敵な小説をありがとうございます！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: 4cc550c3ab (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - みちゃくちゃ好きな作品！！！！完結？おめでとうございます！！オチ…みたいけどTwitterやってねぇ…！！ｸｿｩ…他の作品でも頑張って下さい… (2021年6月25日 22時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月23日 9時
