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｢死んでたと思ってたみたいだな。生きてて良かったじゃないか｣
｢………………アンネス、お前…｣
彼女は光を無くしたように、瞳に以前のような生気は宿っていない。
彼女が見に纏っている漆黒のドレスは、まるで今の彼女の心情を表しているように見えた。
俺はそんな彼女に動揺して隙を見せてしまったようで、男はその隙を逃すまいと言わんばかりにソファーに下から拳銃を取り出し、俺に向かって銃口を向け引き金を引いた。
避けはしたが、放たれた銃弾は手を掠めて拳銃を落としてしまう。その拳銃は運悪くアンネスの足元に滑り落ち、彼女はそれを拾い上げた。
｢外したか。…まあいい。お前が撃て｣
彼は拳銃をおろし、再びソファーに座り直す。
彼女は命令された通り、俺に銃口を向けた。
長年付き添ってきた部下に殺されるのなら、目の前の外交官の男に殺されるよりは何倍もマシだ。
俺は彼女に優しく微笑みかけて、目を瞑る。
どうか、グルッペンは無事でいてほしい。
そう願って死を待っていると、ふと部屋の外から随分聞き覚えのある声がいくつか聞こえてくる。
｢おい！オスマーーン！！！どこやぁ！！！！｣
｢ちょっと！さっきコネシマさんに注意してた人が大声出してどうするんですか！！｣
｢全っ然見つからんからしゃーないやろ！！シッマ頼むで！｣
｢おう任しとけ！！おーーい！！！！！オスマーーーーーン！！！！！！｣
俺を呼ぶ仲間たちの声は、徐々に近くなってくる。
あいつらバカか？
今にも殺されそうな状況だが、流石に頭の悪すぎる彼らに頭を抱えたくなる。
今の瞬間は目が点になって、思考が停止した。
あれ程来るなと忠告したのに、忘れてしまったのだろうか。
それに、コネシマとゾムのみならずAもいるらしい。
彼女が一番捕まってはいけないのに、何故自分の首を絞めるような真似を。
はあ、とため息をつく俺に、目の前の男はくつくつと笑いだした。
｢良いお仲間達じゃないですか。是非呼んであげましょう｣
｢っ…！｣
｢アンネス｣
彼女は扉の前まで移動し、わざと扉を開けた。
そして彼女は扉の影に隠れ、闇に紛れ込むようにして息を潜める。漆黒のドレスは暗闇に溶け込んでいて、本当にアンネスなのかを疑う程に別人に思えた。
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あまね(プロフ) - 完結！おめでとうでふ！ (10月29日 11時) (
レス) @page27 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
パリラ - 凄いですね、、、もう本当に好き過ぎて一日で読み切りました！ (8月30日 10時) (レス) @page27 id: 326cf2b718 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖 - これめっちゃ前に見てそれからずっと探してたんですけどやっと見つけて徹夜で読みました、、！！スリルがあって何より菊さんが好きすぎて！！最高でした！！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年5月4日 4時) (レス) @page27 id: 1132857e69 (このIDを非表示/違反報告)
輝月(プロフ) - 久しぶりに占ツクに戻ってきたら好みの作品見つけて一気に読んでしまいました！これは今後がとっても気になります！素敵な小説をありがとうございます！ (2021年7月22日 21時) (レス) id: 4cc550c3ab (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - みちゃくちゃ好きな作品！！！！完結？おめでとうございます！！オチ…みたいけどTwitterやってねぇ…！！ｸｿｩ…他の作品でも頑張って下さい… (2021年6月25日 22時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月23日 9時
