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耳にかけていた、ボロボロのインカムを手のひらで転がした。
青かった傷口は元の肌色に戻り始めていて、傷が少しずつ癒えてきたのはうそではないらしい。
それにしても…………、薬の効き目こんな早かったか？
｢じゃ、俺もう行くわ。治療してくれてありがとな｣
｢え！まって、心配だから1日だけでも様子見させてください…！｣
｢ふは、そんなヤワじゃないねんな〜。あ、名前だけ聞いとってもええ？｣
｢……A、です｣
｢Aな、覚えた。ほんまにありがとうな。じゃ｣
ぽんぽん、と体についた雑草を払い軽々と森をかけていく。
まだ毒も解毒しきれていないのに…、あれだけ動けるのは並の人間でないだろう。
置き去りにされた私と森たちだったが、嵐が去ったかのように光が私を明るく照らしていた。
｢へえ、そんなことがあったんだ｣
｢それどこの国の人？｣
｢さあ……、緑のパーカーでしたよ｣
｢いや服で分かるか｣
あの嵐のような出来事の後、研究室に戻ると菊さんや川田は優雅にお茶会を開いていた。
仕事しろよ、と思いつつも私もお茶会の席に座る。
｢毒矢か………遅効性だったとしても、そいつよく生きてたな｣
｢そうなんだよね。打たれてからどれくらい経ってたのか分からなかったけど…、傷口も、ずっと出血してたから血乾いてなかったし｣
｢うちも毒に効く即効性の塗り薬、作っといた方が良さそうね｣
｢ですね、今回の件で実感しました。普通の人は飲み薬だけじゃ限界があります｣
多分、あの彼は普通の人間じゃないのだろう。
毒矢、加えて出血多量で毒も回ってるのならばあんなに喋れるはずが無い。
私も名前を聞いておけば良かったなあと、後になって後悔した。
テーブルの真ん中におかれた茶菓子を取り、封を破る。
｢はあ………益々研究が必要なようで｣
｢お〜がんばれ〜〜研究員さん？｣
｢もう菊さんっ！同じ研究員なのに私ばっかり研究押し付けて……、今回のは手伝ってもらいますから！｣
｢え〜ごめんってえ。だって新薬はAちゃんが適任なんだもん｣
｢俺面白そうだから手伝うわ｣
本来薬剤師に薬の調合の資格は無いのだが、人手が足りない以上手伝ってくれるのは有難い。
乗り気な彼によろしくと伝えれば、任せとけと親指をたてられた。
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宇琉夜ハル(プロフ) - 後 side ほしいです (2021年4月30日 19時) (
レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 後名前がわかったら zm｢あ｣ 見たいなん欲しいです (2021年4月30日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 出来れば夢主のセリフ『』こうしてください 時間があればでいいんで (2021年4月30日 18時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 晴さん» それは良かったです！！ありがとうございます！めちゃくちゃ遅れましたが見てますよ！！！頑張ります！！！ (2021年2月21日 20時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 通りすがりの亀さん» 最初はその予定でしたが、主人公が後悔することのないようにヘイトを向けさせて上層部をクズに仕立てあげました(^^ ありがとうございます！頑張ります！！！ (2021年2月20日 21時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年1月31日 9時
