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逆隣から話しかけられた声に反応して振り返ると、顎を掴まれ粉状の何かが口の中に押し入れられる。
彼の手にあるのは、先程まで自分が川田に差し出していたアンフェタミンそのものである。
いつの間に、と思った時にはもう喉までそれが伝ってきていて、唾と粉が混ざり合い、とんでもない苦さと吐き気が私を襲った。
まず水もない中薬を飲むこと自体間違っている。苦いったらありゃしない。
ゴホッゴホッと咳き込む私に、目の前に立ちはだかった人物は嫌味ったらしげに私を見下ろしていた。
｢A普段から運動してないんだから、これで同等位になったんじゃない？｣
｢はは、言えてる｣
｢ちょっと！！！何してくれてんですか！てか苦！！｣
｢早く行こうぜ。奴らが戻ってきちまう｣
未だに舌に残る薬の苦さに顔を歪めた。
見張りがいないからといって、逃げ出す作戦会議は普段と同じ声色で話していたからもし聞かれてしまっているとしたら台無しである。
作戦は、最初2人で扉を抜けそのまままだ見張りがいなかったら全員で抜けていくという魂胆だ。
見張りがいた場合は、少数ならば若い男性陣で応戦し、出口を目指すという作戦だが、流石に浅はかすぎないだろうか。
確かに私が歩いていた廊下も、部屋も、あの広いシャンデリアのあるロビーも見張りはいなかったように思える。ようは、この国は警備が手薄らしい。
波坂さんと川田の2人が前に出て索敵をしていく。
数メートル先の彼らが手招きをしたのを確認してから、会議室を出た。
______と、背後にゆらりと黒い影が揺れて
｢お〜？へえ、これ気が付くん？中々やるやん｣
振り返ると彼は、鉄のパイプのようなものを振りかざしていて、私はそれを咄嗟に右方向に避けた。
先程飲んだ薬が効いているらしい。集中力が極限まで引き出された今では、聴覚も普通ではなくなっているみたいだ。服の擦れる音や、靴が足元の床を踏む音も鮮明に聞こえる。
｢帰ってきたら逃げる用意してんやもん。シャオロン、お前あっちの男2人殺ってこい｣
｢任しとけ〜？｣
｢っ殺さないんじゃなかったの！？｣
｢大人しくしとけばな。…でも性懲りも無く逃げようとしてたん自分らやん｣
彼は、殺されてもしゃーなくない？とニヒルに笑った。
彼らは人を殺めることを楽しいと感じているのかもしれない。口角のあがったその顔立ちは確かにイケメンと称されるはずなのに、どこか不気味に黒の雰囲気を纏っていた。
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宇琉夜ハル(プロフ) - 後 side ほしいです (2021年4月30日 19時) (
レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 後名前がわかったら zm｢あ｣ 見たいなん欲しいです (2021年4月30日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 出来れば夢主のセリフ『』こうしてください 時間があればでいいんで (2021年4月30日 18時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 晴さん» それは良かったです！！ありがとうございます！めちゃくちゃ遅れましたが見てますよ！！！頑張ります！！！ (2021年2月21日 20時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 通りすがりの亀さん» 最初はその予定でしたが、主人公が後悔することのないようにヘイトを向けさせて上層部をクズに仕立てあげました(^^ ありがとうございます！頑張ります！！！ (2021年2月20日 21時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年1月31日 9時
