色々詰め込んだ短編集！文スト

続き(探偵社編) ページ18

探偵社編

迷惑かけまくってる人第一位 国木田独歩

国木田独歩の場合


今は探偵社の昼休憩中。みんな下の階のうずまきという喫茶店にいる。…国木田さん以外

…正直に言う。私は彼が好きだ。だから二人きりのこの状況、凄く嬉しい。

『あの…国木田さん？疲れてます？』

国「あぁ、お前と太宰のせいでな…」

恐らく度重なる太宰さんの入水未遂と私の脱走癖のせいだろう。

『ど、どんまい！』

国「そんなこと言うのならお前の脱走癖を直せ」

『無理♡』

国「……」

『私は真面目に仕事してますよ！…太宰さんよりは！』

国「そもそも比べる対象が間違っているだろう」

もう、国木田さんってば怒りっぽいんだから！

…やっぱり少し疲れてる？なら…

国木田さんの後ろに回り、彼の肩に腕を回す。

『あまり頑張りすぎるなよ(イケヴォ』

国「！何するんだ！業務中だろう！離れろ！」

払いのけられる手。

『…っ！あはは、すみません！ちょーっとからかっただけじゃないですか！そんな冷たい態度とったら女性にモテませんよ！じゃ、私は遊んできます！』

国「あっ！おい！待て！」

言い切った私は探偵社を出た。


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『はは、冷たい態度とられちゃった。』

私は探偵社から少し離れた公園でベンチに座っている。

……。

どうしよう。涙が出てくる。好きな人にあんな態度を取られたから

『うぅ…ううっ…』

しばらく泣いていると目の前にハンカチが差し出された。

俯いているため誰だか分からないがとりあえず奪い取って涙を拭き、鼻水をかむ。←

国「…人のハンカチで鼻水をかむ奴があるか」

！！国木田さん！

『…なんですか』

国「さっきはきつく言い過ぎたと思ってな…悪かった。」

『別に、いいですよ』

涙を見られたくないから下を向く。


『もういいですよ、私が悪かったです。国木田さんの気持ちも考えずに…嫌でしたよね、ごめんなさい。』

国「誰が嫌だと言った」

『…え？』

国「だから、突然だったから驚いただけで嫌ではないと言っているんだ」


そこで初めて顔を上げると国木田さんの顔が真っ赤だった。

……。こわいけど質問してみる

『…じゃあ国木田さん、嬉しかったですか？無言は肯定とみなします』

……何も言わない国木田さん

国「そういう事だ…帰るぞ」

くるりと後ろを向く。

これは期待してもいいかな？

ふふっ、何だか体が軽い。私は歩く国木田さんを追いかけた。

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