先輩と後輩。after story.2

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「俺、Aしか見てないよ。
ずっと前からそうだったじゃん。今もそう。
Aもそうでしょ？」





首筋にキスを落としながら、
また裕太は不安げに見つめてくる。





「········ぅんっ、裕太だけだよ？
さっきも言ったじゃん······、」




返事をする代わりに、
裕太はまた私にキスを落とす。






“ ········好きだよ。”





耳元で、優しくそう言いながら
またあちこちに唇を押し当ててくる裕太に、
身体の中心かどんどん熱くなっていく。






「······ねぇっ、場所変えたい、」


「いいじゃん、今さら何言ってんの。」






もういつも通りだけど、
少し荒っぽく交わされるキスは、
今までの想いを全部ぶつけられているようだった。






「ちゃんと、これからは
お互いの気持ち伝え合おう？」





何度も何度も深くなっていった時、
裕太は優しく唇を離してこう言った。





「·······うん、そうする。」





ちゃんと伝えなきゃ、
またこんなことになっちゃうもんね。

少し伝えないだけで、
こんなにも気持ちが交差するってこと、
今日改めて学んだ。





こんなことがあってからいうのもなんだけど、
また、裕太のことを好きになってるみたい。
これからも喧嘩する度に、
気持ちが膨らんでいくといいな。






「今日、頑張れる？」



「······どのぐらい？」



「わかんない。壊しちゃうかも。」








··········いいよ。いっそのこと壊してよ。

せっかくまた通じ会えたんだから、
もっと深く、頭の中、裕太で埋めつくしてよ。





「何その顔。余裕なの？」


「違うよ······っ、」





散々焦らされて、

たくさん愛されて、





「······んっ、」




深く絡み合うこの感覚に身を任せて、

時々お互いの口から漏れる
熱い息と漏れる声にも幸せを感じて、








「············Aって
どんだけ泣いたら止まるんだろうね。」





もう何がなんだか分からないけど
嬉しさからまた溢れ出すこの涙を見て
また裕太は微笑みかけてくれる。




もう、止まらないで。

今日だけは、裕太だけを感じてたい。

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