先輩と後輩。after story.2

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もう時計を見れば12時を過ぎていた。
何度も目を擦りながら
ソファーの上で丸まって
特に興味のないテレビをつけて。

どうにか寝てしまわないように、って。
ちゃんと起きとかないとって。
必死に意識を繋ぎ止めるようにして待っていた。





「・・・遅い、」




家に帰ってきてから一時間が経った。
さすがにもう寝てしまおうかって思ったけど
やっぱり裕太の顔がどうしても脳裏から離れなくて、
眠さと葛藤している今に至る。






・・・・早く、会いたいよ。









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「ただいまー·······、」




玄関からそれはそれは気だるそうな声が聞こえて、
私の胸の高鳴りは最高潮に達した。





「······ゆうたっ！！」


「おわっ、え？起きてたの？」





飛びつくように抱きつくと、
一瞬だけ驚きを見せた後
すぐにぎゅって抱き返してくれて、






「····起きてくれてたんだ。
ちょー嬉しいんだけど」



「お疲れ様っ、裕太」



「えっ、それやばい。めっちゃ可愛いっ」






ものすごい残業を
終えたばかりの人だとは思えないような
はしゃぎっぷりを見せた裕太は、
すぐお風呂入ってくるから一緒に寝よ、って。

走るようにお風呂場へ姿を消した。






「·····ふっ、」



なんて平和な時間なんだろう。
一瞬の出来事すぎてあんまり頭は追いついてないけど
この時間で元気が出たって言うのはちゃんと分かる。







「下着とパジャマ置いとくねー？」



「ありがとー」





シャワーの流れる音を背に
ひと足早く寝室に向かって、
ちゃんと二人で寝る準備をする。

そしたらすぐに
こちらへ走ってくる音が聞こえてきたもんだから
もう上がったの！？って。






「えっ、ちょ、服着てよ！」





いつの間にか私の横にいた裕太は、
上半身裸のくせに
やけに涼しい顔をして私に近づいた。





「こっちで着替えようと思って。
ちゃんとパンツは履いてるしいーじゃん」



「でも目のやり場に困るから·····、」



「なに今更照れてんの」






・・・そう言われたら何も言えないじゃん。

正直図星だし。

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