先輩と後輩。after story.2

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「····っ、ふ、まきぃ·····、」



「まきさんっ、綺麗すぎ！！
ミツ幸せにしろよぉぉぉぉっ、」





新郎新婦が入場する前から
こうなることは分かってたけど、
やっぱり実際腕を組んで
バージンロードを歩くふたりを見ると

涙でぐしゃぐしゃになって、
手元には離せないハンカチ。





「ちょ、A、二階堂、
落ち着けって、顔やばいぞっ、」





鼻をすすりまくる私たちに
散々こうやって言ってくる裕太だけど、

お目目はうるうるしてるし
鼻はてっぺんが赤くなってるし、
感動してるんだよね、本当は。







すでに序盤から飛ばしまくってる私とニカちゃん。
感動しすぎて全然気付かなかったけど、
私とニカちゃんの間の席がぽつんと空いている。




テーブルを見たら、
“藤ヶ谷様”って。





そういえば、どうしても外せない仕事が入って
遅れてくるとか言ってたっけ、







·









“Aのところ狙うから
絶対取ってね！！幸せになって！！”




ブーケトスになると、
まきがこっそり耳うちしてきた。

投げる前にも、また
私の目を見て合図をしてくる。

作戦通り私が見事にキャッチして、
まきがナイス！って親指を立ててる。






·





「おっしゃぁぁぁ！！」




腕に可愛いブロッコリーを抱え込んで
めちゃくちゃ喜んでるニカちゃん。





北山さんのブロッコリーは
見事にニカちゃんがキャッチしたみたいで、
苦笑いの裕太と
何やかんやで嬉しそうな北山さんの顔。





「ま、Aが取ってくれたからいっか。
もちろん相手は俺でしょ？」




嬉しそうに近寄ってくる裕太に
思わず私も笑みが零れる。






「待ってますよ？」



「まじで？
嬉しすぎんだけど····っ、」






賑やかに結婚式も中盤に突入し、
まきがお色直しをしていた頃、






「お疲れ様っ、ごめん遅れた、」






スーツ姿で藤ヶ谷さんが隣に腰を下ろしてきて、
どんな感じ？って私に尋ねてくる。






「お疲れ様です、間に合ってよかったですね！」



「ほんと、すっごい楽しみだったから」



「ですよね！
まきのウエディングドレスがすごく綺麗で！」






前半の二人の様子を伝えると、
それはもう盛り上がっちゃって、









「それで、·········っ、？」





また次の言葉を喋ろうとすると、
ふと裕太の手が私の手を包み込む。

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