先輩と後輩。after story.2

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「とりあえずニカちゃんは
ご飯を食べよう！話はそれからっ！！」





げっそり死んでいるような顔のニカちゃんに、
強制的にカツ定食を頼ませた。
結局、私たちは三人で定食屋へ。





「俺うどんで〜」




横でゆるく注文なんかしちゃっている裕太は、
果たしてここに来るの意味があったのかなかったのか。






「で、何があったの？」




身を乗り出すように尋ねると、
ニカちゃんは半泣きになりながら口を開く。








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「まきさん、
・・・・・ミツと結婚するらしいんです」


「はっ！？！？」





一度耳に入った言葉に
思わず目を見開いて身体が動かない。





「·······まきと、北山さんが？」




何それ、聞いてない聞いてない。
まきから何にも聞いてないんですけど！！

朝会った時も、普通に
おはよ〜なんてさらっと言われたし、






「ちょっと待って、
確かに長年付き合ってるし結婚することも
全然予想はできてたけど急・・・っ！」


「あのチャラ男・・・っ、
俺のまきさんをとるんじゃねぇよおおお！！」



「んま。」






突然の事で頭が追いつかない私と
ただただ北山さんをディスりまくるニカちゃんと、
空気を読まず麺をすすり続ける場違いな男。





「ていうか、ニカちゃんは
まだまきのことが好きだったの·····？」



「当たり前ですよ！！
振られてからもずっと好きですよ！！
だからっ、だからあああっ、」





声の加減を知らないニカちゃんに、
周囲の目が怖くなった私は
とっさに“しー”っと指を口に当てた。





「とりあえず、状況をまとめるよ？」


「····はい、」


「北山さんとまきが結婚することになって、
まきのことが好きだったニカちゃんは、
今ものすごく落ち込んでいると·····？」





そうですそうですって、
頭がもげるぐらい縦に首をふるニカちゃん。





「結局、私たちに求めていることは何？
なんか、お願いとかあった感じかな····？」


「ありますっ」





やっと、今日初めての笑顔を見せたニカちゃんは、
私と裕太をじろじろ見ながら口を開いた。









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「二人に、別れてほしいんです」



「ぶっっっっ、」







ひたすら無言だった裕太が、
初めてうどんを喉につまらせた。

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