手がかり ページ11
私がこの世界にきて少し。
ちょっとずつ生活に慣れてはきていたが。
「ーーーなんの手がかりもなし、か。」
元の時代に戻る方法は、
自分なりに探していたわけだが
町に繰り出してみても、ごろごろと
そんなものの情報が転がっているわけもなく
調べは滞っていた
「どーだ。あったか」
「…いえ、」
市民図書館まで連れてきてくれた
坂田さんは、そうか、と軽く返事をした。
肩を落とし、近くのベンチに腰掛けた私の隣に
座った坂田さんはボンヤリと空を眺めながら。
「ーーつかよ、お前の世界って未来なんだろ?
だったらやっぱ、人が空飛んでたりとか…
猫型ロボットとかいたりすんのか?」
「……どこの22世紀ですか」
坂田さん、あなた何歳?と問いたい。
あと、ーー何で某猫型ロボットと思しきものを
知ってるの?
…あぁやはり、この世界はまだわからないこと
だらけのようだ。
「ふーん、…ねーんだ」
「あはは、変な期待しないでくださいよ」
少しの休憩ののち、次に向かったのは、
私がこの世界で、初めて目を覚ました場所
「…こんな鳥居あったっけか」
「私がきたときからありましたよ」
大きな鳥居は、長い階段の上にあり。
それ以外に、人気も住宅地も見当たらない。
以前夕暮れ時に見たものと違い、この快晴の下では、あの時ほどの怪しさはなかった。
「…登ってみましょうか」
「却下」
「え?」
「ったりめーだろ。こんな長い階段
どうやって登るんだよ」
「いや、普通に足で登れる距離ですよ」
「あほか。こんなもん登ったら
銀さん壊れちゃうよ。分解もんだよ」
「そ、そうですか……」
たった数十段の階段を前に、やる気をなくし
座り込んだその人の駄々こねに
ツッコミをいれるのも何だか面倒臭い。
そうして、そんなことを言われては、
私も登る気が失せるというもので。
そういえば、今日は1日、資料探しに没頭して
町中を駆け回っていたのを思い出し、
疲れがどっと体を襲う。
「…帰りましょうか」
「お、そーだな」
…とりあえず、この鳥居のことは
今回は保留で。
顔見知り程度の知人にプライベートで会うと気まずい→←安心できた
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シュシュ(プロフ) - ライラックさん» ありがとうございます!精一杯がんばります! (2014年12月27日 19時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ライラックさん» そうなんですか!?…あ、もしかしたら私もかもっ…。でもとりあえずおめでとうごさいます!ということで。笑 (2014年12月27日 9時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - この小説面白いです!!更新頑張ってください! (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - 銀魂アニメ再開嬉しいです!!私の地域で見れないけど多分… (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 恋狂さん» 私も母にビックニュース!!って叫びながら報告しました!笑 スポンサーについてくださった勇気のある人たちに感謝です (2014年12月26日 15時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年12月16日 22時