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隣の席の黒田くん ページ6
席替えした。
正直、隣の席が誰であろうと気にならないし、気にしない。
だって特に話すこともないし。
そう思っていたのに。
最悪だ。
全員がくじを引いて新たな席に移動する。
「Aさん、よろしくね！」
今日は本当についてない。
『……はぁ、』
よりによってなんでコイツの隣なんだ。
“コイツ”こと黒田光輝は所謂“陽キャ”である。
いつも人に囲まれて、いつも笑ってて、生徒だけでなく先生とも仲が良い。
人と関わるのが苦手でいつも1人で静かに過ごす私とは正反対な奴だ。
だから少し苦手。というか、絡み方がわからない。
「…だいじょうぶ？体調悪い？」
『…いや、』
そう答えながら耳にイヤホンをはめた。
自分でも酷い態度だと思った。
でもこれ以上関わられても困るので、彼には申し訳ないがこれでよかったかもしれない。
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作者名：さくら | 作成日時：2024年4月4日 22時
