覚えてる ページ31
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「チッ…」
「舌打ちは酷いですって。参ノ型 岩軀の膚」
轟君の氷の攻撃を砕く。
すぐさま飛んで後ろから来る氷を回避。
なんとも、攻撃が読みやすい。
「ねえ、
「！？」
「なにが、貴方を迷わせる？」
「！！」
轟君の左右で色の違う瞳が見開かれる。
ふわりと、私は地面に着地する。
私が作った即興武器は、ジャージと氷で出来てる。
轟君が炎で燃やせば、簡単に無くなる。
なのに、それをしない。
それでは拉致が明かない。
それくらいわかっているだろうに…
「俺は…」
「君の視野は広いようで狭い」
私は一気に轟君との距離を詰める。
「覚えてない？」
「っ！！」
私は轟君の体を押した。
よろけた轟君の足がついたのは…
「轟君場外！！」
「！？」
「周りをよく見てって、私は言ったよ」
ギリギリだが、彼の足は場外に出ていた。
気づいていなかったのだ。
自分がだんだんと端の方に追いやられていたことを。
ドサッと、轟君が尻もちをつく。
私はそっと近づいた。
「私は言ったよ。自分を見失わないでって」
己の手をぼんやりと見つめる轟君に、手を差し出す。
「覚えてない？」
そっと、轟君が顔を上げる。
どこか泣きそうな彼は、酷く幼く見える。
「覚えてる」
微かに、呟かれた言葉。
それを私はしっかりと聞いた。
私は薄く微笑む。
「お疲れ様」
「…………」
「うわ！？」
勢いよく立ち上がったと思ったら、私に抱きついてきた轟君。
「……た」
「うん？」
「覚えてた…なのに！」
「…そっか」
ぎゅっと、私は轟君を抱きしめ返す。
そして、離れた。
私は轟君に笑みを向ける。
「もう大丈夫でしょ？」
「ああ」
「忘れちゃダメだよ」
「ああ」
ああしか言ってないじゃんか。
私はフッと吹き出した。
轟君も少し微笑む。
轟君はボッと炎を出し、それを見つめながらステージの氷を溶かしていった。
私も自分のジャージから氷を出す。
うわ、ジャージボロボロ…
「なあ、A」
「ん？」
「………」
何かを躊躇うように視線を彷徨わせる轟君。
私は炎に氷を投げながら、言葉を待った。
「…花札」
「花札？」
「やりたい」
ポカンと口を開ける。
可愛いすぎだろ←
何この天使(真顔)
私はニコッと、笑った。
「いいよ。やろう」
アッ花飛んでるクソかわ(真顔)
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青折り紙 - ま、まさか…フィクサー!? (2021年10月24日 8時) (
レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
絶 - USJ部分見たかった(´･ω･`)ｼｮﾎﾞｰﾝ (2020年9月9日 19時) (レス) id: a929c5d209 (このIDを非表示/違反報告)
みみ美 - あのお！！好きです！！いや好きです！頑張ってください！！ (2020年8月1日 19時) (レス) id: f8072227e7 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - いや、好き、頑張ってください (2020年4月11日 17時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪狐 - 幸せの花と片羽の蝶って小説版の題名ですよね (2020年4月2日 22時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：心哀雪 | 作成日時：2020年3月1日 15時
