【オリジナル】ハッカー兼情報屋 (ページ16)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:6,788 hit

#13 ページ16

・

俺はソファーに寄りかかって、情報屋として売る用の、情報を探していた。

「ん…A…?」

背後から星羅の声がした。

『星羅、起きたのか』

「うん…」

『怪我の痛みは?』

「ちょっと痛い位…って…これ何…?」

『何が?』

星羅の冷たい指が、俺の首を触れる。

「誰かに噛まれたの?噛み跡あるけど…」

『っあー…波瑠だな。星羅と短期契約する話をした時に、“寂しくなるから”って噛まれたんだよ』

「アイツ…ねぇA。いつか俺のだって分からせるから」

『俺はお前のじゃねぇよ』

そう言い放った瞬間

ｶﾞﾌﾞｯ__

『い"っ…!』

星羅に噛まれた。

「んふふ、印だよ」

『お前なぁ…』

「ねぇA」

『何』

俺は一回手を止め、星羅の方を向く。

「Aの事が大好きなんだ。だからさ、付き合って?」

『…悪い。断る』

「えー何でー?俺家金持ちだし、顔良いと思うんだけどなぁ」

確かに星羅は金持ちだし、歓喜の声が聞こえる程イケメン。

だが俺は

『恋愛という物に興味が無い。無縁だ』

告白されても俺は直ぐに断る。

「…そっかぁ…じゃあさ、Aは俺の事どう思ってる?」

『単に、短期契約者としか思ってない』

「短期契約期間が終わる前に、堕としてみせるから」

星羅はニコッと笑った。

『…あっそ』

その時、椛さんがパーカーを持って来た。

「はい、A。これね」

『あぁ、ありがとう。じゃあ俺は帰るな』

「えー…帰っちゃうの?」

俺がパーカーを着てマスクを付ける。

立ち上がった時、星羅は上目遣いで言って来た。

『帰る。その他に何があるんだよ』

「泊まってけば良いのに…」

ﾌﾞｰﾌﾞｰ__

『すまん、帰る。また明日な』

俺は急いで屋敷を出て、自身の家に向かって走り出した。

そして、携帯を取り出す。

『…波瑠、出るの遅れた。今星羅ん家居たんだ』

「［だからだったのか。通りで遅いと思ったら…］」

『それで?どうした?』

「［なぁA。俺さ、何度も言ってる通り、お前が好きなんだ。だから付き合ってくれないか?］」

…波瑠と星羅って、同類なんだな。

・