【d!】家出した幼い少女の心は (ページ20)

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20話ページ20

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『皆ー…？』

私は「似合ってる」と言われることを期待して、ホールに行った。

ホールではゲームをしている組と、料理をしている組に分かれていた。

rb「ん、戻って来たんやな……って…！！」

『あ、ろ、ロボロさん…どう…ですか…？』

近くを通りかかったロボロさんは、私の格好を見て固まった。

丁度雑面を頭の横にズラしていて、もろにロボロさんの顔が見えていた。

『か、顔あか…』

rb「う、うっさいわ！だってAかわええんやもん！！」

『可愛い、って…！』

また「可愛い」と言われた。

嬉しいけども、何で皆さん私の恥ずかしがる気持ちを知らずに、褒めてくるんだろう。

『や…恥ずかしいので、い、言わないで…くださ…』

kn「おー…ホンマにかわええやん」

『コネシマしゃん…っ…！』

kn「コネシマしゃん…コネシマしゃん……」

…コネシマさんが壊れてしまった。

「さん」ではなく「しゃん」と、呂律が回らなかった。

gr「まぁ…Aは可愛いからな。2人共事実を述べているだけだ」

『ぐ、グルッペンさん…じ、事実だとしても！何で私の恥ずかしがる気持ちを分からず言うんですかぁ…！』

tn「素直に伝えんと可哀想やろ。何も言われんの悲しくないか？」

『そ…それは…そうですけども…』

なんだか言い負かされた気になり、私は少し俯かせる。

『皆さん無自覚なんですよぉ…皆さんイケメンなのに…イケメンに言われたら、誰だって恥ずかしいですよぉ…』

そうボソッと言うと、皆さんの顔がボッと赤くなった。

gr「い、イケメン…か？」

『イケメンですって！』

tn「どこがやねん！」

『顔もいいし、体格もいいし、性格もいいし、全てです！』

私は久しぶりに、こんな大声を出したかもしれない。

rb「…A」

『はい？』

rb「…だいぶ変わったな、来たときから」

『あっ…そう…ですね…』

彼らと過ごして、まさか変わるだなんて思っていなかった。

『皆さんが、いい方だと分かったので…安心してるんです』

私は笑顔を向けた。

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