君だから ページ47
2 side
トボトボと歩いてきたAを、反射的にすくい上げた。
あ「どうしたの?、、なんか、変。」
俺のキャラには合ってないか。
疑い深い目で見つめてくるAに、思わず笑う。
あ「笑うとこじゃない!」
2「ごめんごめん。そんなにダメだった?」
あ「そうじゃなくて、、ビックリした。」
2「滅多にしないからね。」
あ「初めてだよ。」
2「たしかに(笑)」
2「眠いんだろ。もう寝なよ。」
あ「んー、、」
ほとんど目は閉じてるけど、なぜか必死に起きようとしてる。
2「なに?」
あ「なんか、、、もったいない。」
2「何が。」
あ「やっぱ、り、、、今日のうちに、は、、きたい、、、」
2「え、なに?」
あ「話す、、」
今日のうちに話しておきたい、か。
途切れ途切れになってきてる自分の状況分かってんのかな。
2「今日はもう無理だから。また今度ゆっくり話そう。」
目を閉じたまま眉間に皺を寄せてる。
2「ごめん。もうちょっと待ってて。」
俺の覚悟がしっかりするまで。
Aに喜んでもらえるように。
もう少し。
すぐにスースーと寝息が聞こえてきて、なぜかすごく安心した。
子供を寝かしつける親ってこんな気分なのかな。
まだ消えてない涙の跡にそっと触れる。
Aは泣き虫だから、いつ泣き出すか分からない。
何で泣くのかも未だに掴めてない。
だけどその大半は俺が原因。いいときも悪いときも。
俺はいつもAが泣いてからじゃないと、自分の失敗に気づけない。
だから、結婚してもそうなんじゃないかって不安が消えない。
あと何回泣かせてしまうんだろう。
それを防ぐのも、止めるのも全部俺次第なんだろうけど、自信がない。
俺の気づかないところでAが我慢してることが辛い。
そんなことも今になって思い出す。
Aが言ってたように、結婚したって生活は何も変わらない。
俺とAの関係も変わらない。
俺ってなんで結婚したいんだっけ。
千賀たちを間近でみて、あ、俺もしなきゃって思ったのかもな。
全部勢いで突っ走る。そんな俺をAは分かってる。
Aには敵わない。
俺より小さくて、力も弱くて、バカだけど、
俺のことを俺より理解してくれてる。
だから安心できるし、楽でいられる。
一緒にいたいと思える。
この目の前の寝顔を俺だけが見ていたいと思ってしまう。
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作者名:ちーず | 作成日時:2018年3月6日 13時