突然の彼 ページ4
Aside
あ「うぅ、寒すぎ、、拓真〜、今日じゃなくてもいいんじゃない?」
拓「何言ってんだよここまで来て(笑)」
あ「ここならいつでも来れるじゃん、、」
今日は、今シーズン最大の寒波が来てるらしい。
昨日急に拓真から、明日中華街行こう!って連絡が来て、断る理由もなくあっさり快諾した。
、、この前の明里さんの言葉もちょっとは影響してるかもしれないけど。
“その同級生くんに恋してみるのもいいかもね”
最近よく拓真と会うようになった。
地元から上京した同級生だけで集まった同窓会で久々に会ったのに、全くノリが変わってない拓真にちょっと安心したっけ。
別に彼が私のこと好きだとか、そんな恐ろしい勘違いなんてしてない。
だけど、この人といたら楽しいのかな、って考えるときがある。
、、まぁ実際楽しいんですけどね。
この人となら、何にも気を張らずに、ありのままでいられそうだなって。
拓「おーい、お前チビなんだからちゃんと付いて来いよ、埋もれるぞ?」
たまに、イラっともくるけどね。
あ「うるさいなぁ、これでも毎年1ミリは伸びてんだから!」
拓「え、お前まだ成長期終わってねえの?ガキじゃん(笑)」
あ「もう!黙って!!」
拓「怒んなって!あ、見てあそこ!めっちゃ人だかりできてる!」
渋々、彼の視線の先をみると、小籠包のお店の前に人が密集してる。
拓「人気なのかな?」
あ「さぁ、分かんない、行ってみよ!!」
拓「ちょ、おい!」
気になって仕方なくて拓真の袖を掴んで、引っ張った。
拓「あれ?カメラがある!!ロケだ!ほら、見ろよA!」
あ「えぇ!!何も見えない、、誰がいるの!?」
近づいたはいいけど、逆に目の前に人がいて何も見えなくなっちゃった(笑)
拓「あ、Aこっち来い!隙間ある!」
あ「あ、え!ちょっ!」
急に腕を引っ張られ、拓真の目の前に。
背中に彼の体温を感じて、耳には声が直に届く。
って、私は変態かっ!!!
なんなんだこのドキドキは、相手は拓真だぞ!?
拓「ほら、ここなら見えるだろ?」
あ「あ、あぁ、うん見え、、、え。」
恥ずかしさで下を向いていた視線を上にあげると、半年ぶりに見る、、、彼の姿があった。
満面の笑みで、小籠包を頬張ってる。
あ「た、拓真!行こう!!!!」
さっきまでのドキドキが一瞬にして消え去って、人混みの中を必死に抜ける。
拓「え、ちょ、おい!A!!」
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作者名:ちーず | 作成日時:2018年3月6日 13時