私のはじめては全部、キミ。

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迷宮のトライアングル





檻がついた建物の中に、
ゼロさんと昨日のおじさん、あとヤンキーみたいな怖い人が入っていくのが見えた






ユウキ「君も行くの？」





後ろから聞こえた声は、
ちょっとだけイケメンな人






だけどにこって笑った笑顔には
……なんか、裏がある、？




そして、怪しい顔をして近づいてくる








ユウキ「ならどう？一緒に」




・「だから行くはずがないだろ」






標「行く」






・「え？」







「行く、の？」







ユウキ「決まりだ。あと一人誰にする？
その女の子？」








私？！
ゲームなんて、絶対無理！！


標へ、目線を送ると
彼はしっかりとした目で私を見つめる








標「いや、Aは連れていかない。」







1歩前に出て、指を指す





標「あいつ」








いつもゼロさんと一緒にいる、3人組

その1番優しそうな人を指さした






ユウキ「じゃあ、誘ってくるね」








と、走っていって、話しかけたら
あっという間にOKをもらえたようで。







すぐにこちらへ戻ってきた









標「ここで待っててね」


「う、ん」








標は不器用に、私の頭をぽんぽんする


十数センチ上にある標の顔は、
私の前髪で見えない









標「ちゃんと、戻ってくるから」




「待ってる、」








標も、この先何があるかわからないこのゲームに心配だろうに、

私のことなんて気にして、、、。








顔をちょっとあげたら、


完全に笑顔、とは言えないけれど
いつもの怖い顔じゃない、

優しいお兄さんみたいな顔をしていた








標が笑っているの、はじめてみたかも、






頭から手が離れると、
標はギロっと後ろに睨みを利かせる







標「Aになんかあったら、分かってるよね？」





・「はい」






なんかって、なんもないよ、





……って思ったけど私、
標がいなかったら危なかったんだった、








標「行ってくる」



「うん、いってらっしゃい」






標の広い背中





それを見たら……。








「あの、お願いがあるんですけど、」






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