fighting ページ10
なずなさんの悲鳴に反応しこっちを向くNOFA。
誰もが息を呑みさっき配ったばかりの武器を握りしめて、反撃のために椅子を引こうと手を掛けた。
「よっと☆」
軽快な掛け声と共に鈍い音がNOFAの頭から聞こえた。
「ははは!備えあれば憂いなし!こんな棒の切れ端でも役に立つものだなあ!!」
ぐらりと体を傾かせ前方に倒れたNOFAの後ろには、遅刻の三毛縞さんが木材を片手に立っていた。
「みけじママ!一撃だな!」
悠長に拍手するレオさん。だがその頰には冷や汗が伝っていて、ただの能天気ではないようだ。
ピクリとも動かなくなった一時的な活動停止状態のNOFAに近寄り、三毛縞さんが殴った頭部を確認する。
「めり込んでる・・・三毛縞さんその木材どうしたんですか?」
「ここに来る途中に職員室前で見つけたんだあ。持ちやすい形してるし、ちょっと拝借して来た」
「書類の中に発注の紙があったな。工芸の授業で使うらしいが、この際授業よりも身の安全が最優先だ。助かった、三毛縞」
「礼には及ばない!助け合うというのは生きていく上で不可欠だからなあ!」
彼の右手の木材は真ん中で折れてしまっている。
木材が折れるほどの力で殴った三毛縞さんも、それで頭が凹んだだけのNOFAも恐ろしい。
レオさんはそのNOFAをロープで縛り、三毛縞さんと持ち帰る算段を立てていた。
・・・被験体2号?
最もホラーやドッキリ要素に耐性のないなずなさんが上の空なのが一番心配である。
「次の会議は明日の夜にしましょう。今日は、解散にしましょうか」
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純(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» 普段穏やかな人ほど、怒ると怖いですから。 (2017年11月20日 18時) (レス) id: 2f1edb35cc (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 純さん» きっと真顔…普段は笑みを絶やさないから絶対に怖いよ (2017年11月20日 17時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» 弓弦さんはともかく、皇帝さんのガチギレする状況がわからないですね (2017年11月20日 17時) (レス) id: 2f1edb35cc (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 純さん» 恐ろしっw (2017年11月20日 12時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» 怒ってる間ずっと笑顔だろうな・・・ (2017年11月20日 12時) (レス) id: 2f1edb35cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:純 | 作成日時:2017年11月17日 20時