死んでたまるか同盟 (ページ18)

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fighting ページ18

一通り全部の教室を見て、何時間か経った。
それらしい仕掛けも場所もなく、今日は一時撤退することにした。
保健室とレッスン室のある西校舎へ戻るため、東校舎の二階に降りて渡り廊下へ向かい歩を進めた。

行きは気にしなかったが、ふと足を止めてある教室を見た。
私につられて皆も立ち止まる。

2階には音楽室がある。第1音楽室ではレオさん率いるKnightsとUNDEAD。隣の第2音楽室ではValkyrie、Switch、流星隊が寝泊まりしている。

恐らくだが、レオさんの実験室はすぐそばの空き教室。
気になってしまい、その教室をじっと見つめた。

「どうした？・・・あぁ、あそこか」

「空き教室が月永先輩のラボに・・・」

北斗君は得心がいったような声で言った。そして微妙な顔をする真君。

実験室というから良くないイメージがついてしまうのかもしれない。これからはラボと呼ぼう。
レオさんとはいえどそこまで危ないことはしていないだろうし。・・・多分。

「気になるなら様子を見ていくか？」

「いや、それはいい」

私の好奇心でも、ラボに行きたくないという気持ちには勝てない。
敵と同じ部屋にいるのは生きた心地がしないのだ。
たとえ今姿が見えないとしても。

「夜は最強な吸血鬼兄弟がいるんだ、いらん心配はするなするな！下手に首突っ込んでいきそうで俺はお前の方が心配だよ」

「自分から面倒ごとを背負い込む真緒君に言われたくないような・・・」

「俺も人のことは言えないけど。似てるからこそなんだよな」

叱るように腰に手を当てる真緒君に腑に落ちない視線を向ける。
本当にやばいときは彼が止めてくれるから、私は無茶できるのもあるのだが。
ぽつりとありがとうと呟いたが、真緒君に聞こえていたようで満足げに笑っていた。

「今日はここらで潮時だ。明日に備えて眠るとしよう。焦りすぎても困りものだからな」