423話 ページ32
_五条side_
「まじか〜……嘘でしょ？
これは悪魔で試験だよ〜……分かってんのかなあの子」
そんな表面上だけでは余裕ぶっこいてみつつも、心拍音はどうも誤魔化し切ることはできもしない。
自分の利点を最大限に活かしきろうとでも思ったのか…
呪力量だけでこんな無茶な真似をするものなのか？
いや、あの子に常識を求めてはいけない。
本気で僕を潰そうとしたんだろうな。
そう考えながら辺りをさっと見渡す。
辺り一面……白白白。
もはや自分がどこに立っているかもわからない状態。
ここがAの領域内……………並行感覚とち狂いそ。
そう考えつつ、体は動くのかと一歩踏み出してみると、その瞬間何かの穴に落ちたように、体全体が浮遊感に包まれる。
ただ周りが全て白で覆われているせいで、落ちているかどうかも分からぬままよろけてしまう。
一歩踏み出した足もいつの間にか触覚が戻ってきて、ひとまずは安心する。
はてさて、どうしたものかな〜
Aの姿も、さっきまで襲いかかってきた式神達も、一瞬にして姿が見えなくなって途方にくれる。
にしてもAはいつの間に、領域展開なんて会得してたんだろ。そんな素振り一切見せなかったくせに。
思わず不満を溢しながら、ポケットに手を突っ込む。
そんな時、たまたま脳裏に過ぎった過去の記憶。
『Aの領域展開ってどんな感じなんだろうね〜』
『さぁ』
『「術式」を扱える人は特例だからね〜
前例がないと難しいから、Aが作り出すしかないんじゃない？』
『言っとくけど、やる気はないよ。面倒だし』
『えぇ〜勿体ない。
Aの呪力量なら領域内で思う存分に呪術使いまくるとか出来るんじゃない？』
『そだねー』
あの時のAは本当に興味なさげだったけど、今のAが必ずしもそうだとは限らない。
「やば…余計なこと言っちゃったかも」
そう焦ったときにはもう遅い。
次の瞬間、腹の奥に響くような鈍い音が自身の頭に鳴り響いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1800人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいすくりいむ(プロフ) - れんれんさん» 光栄でございます！！！他の作品も更新していきつつ！近いうちに続編を出すので期待しててください！！体調面はなんか妹がコロナになりましたが私はこの通りピンピンしてますので！ご心配無用ですわ！！ (2023年4月28日 9時) (
レス) id: e7cc10d0d7 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - コメント失礼します！個人的には続編ものすごく見たいです！！いつも楽しく見てます！(^o^)体調に気おつけて頑張って下さい！ (2023年4月27日 22時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりいむ(プロフ) - さぼてんさん» ひぇぁい！？ありがとうございます！！主人公ちゃんの戦い方は毎度のことながら頭を抱えまくって考えているので！！読者様を楽しませれるようにこれからも頑張りますので！！ (2023年4月8日 22時) (レス) id: e7cc10d0d7 (このIDを非表示/違反報告)
さぼてん - 最高すぎます...！主人公ちゃん強いのにどうやって勝負するんだろう...って思ってたら私の想像してたことを超えてきて見てて楽しすぎます！！415話の最後とか1人で悶えてましたw無理のない範囲でこれからも頑張ってください！応援させていただきます！ (2023年4月6日 22時) (レス) @page25 id: f7e14036d5 (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりいむ(プロフ) - うさぎさん» ヒュッ！？大丈夫ですか！？面白いなら良かったです！！ (2023年4月5日 18時) (レス) id: e7cc10d0d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいすくりいむ | 作成日時：2023年3月26日 15時
